第22話 K山包囲網

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2017年12月



一度は退職した父ちゃんは最近知り合いのK山副校長に頼まれて週に何度か学校にお手伝いに行くようになった。


父:「くそ~一体何者なんだK山先生!」

私:「いきなりどうしたよ」

父:「最近K山先生に包囲網敷かれてるんだ」

私:「包囲網? 誰が? 父ちゃんが?」

父:「職場に行き出してから毎日一人昔の知り合いと顔わせるんだよ・・・」

私:「なんだそりゃ(笑)」



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初日


唐突に切り出すK山副校長。


K山:「A間先生って知ってるよね」

父:「は?」

K山:「F原さんの関連で同じ草野球チームにいたって」

父:「えーっあのAさん!?」


その日のうちに教室に挨拶に現れるA間先生。

なんと昔同じチームにいた先生が現在同じ学校の違う学年の担任をしているとのこと。


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二日目


職員用トイレで父とT木先生が他愛ない世間話をしていた時、近くで聞いていた見知らぬ若い先生もハハハ、と笑っていた。

すると突然その人の顔がハッとする。

職員室で父にドドドと駆け寄り何事かと思えば、


「(父)先生ですよね?」


なんとかつての教え子B波君だった!

あのやんちゃっ子がいまや先生になっているとは…。


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三日目


またまたしれっと切り出すK山副校長。


K山:「今日C子ちゃんくるわよ」

父:「ん?」

K山:「C井C子ちゃんよ」

父:「えっあのC子ちゃん!?なんで!?」


これもかつての教え子その2。

その後職員室で顔を会わせる。保育関連の仕事をしている関係で時おり職員室に顔を出すらしいとのこと。


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四日目(今日)


校庭で生徒を見ていたら後ろから「(父)先生」と太い声


父:「はぁ?」

「D田D雄です!」(太い声)

父:「D田…D田…D田くんか!!」

「はい!!」(太い声)


まさかのかつての教え子その3。

彼もまた別の学年の担任としてここに来ていた!


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父:「といった具合に毎日一人づつ増えるんだ・・・何者だK山先生・・・恐るべしK山先生・・・(迫真)」


私、爆笑。



K山包囲網は今も着々と築かれつつある。


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