第8話 ある日の会話(備忘録)
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2016年3月
ある日の父との会話。
私:「“けんぼうろく”ってあるじゃん?」
父:「え?なにそれ?」
私:「備える忘れるで“けんぼうろく”!」
父:「ん、んー?それ“びぼうろく”じゃなくて?」
私:「えっ“けんぼう”じゃないの!?ずっとそれで覚えてたんだけど!」
父:「聞いたことないなぁ」
私:「マジすかちょっと調べとくわ」
後程。
けんぼう=健忘
びぼう=備忘
私:「だった!うおーあぶねーあわや赤っ恥だったわあっぶねー」
父:「はは、良かったね」
父ちゃんと私、意見が食い違った時の情報の信頼度はおよそ9:1。
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父ちゃんにこの作品について話したよ。
私:「今度新しく随筆的な備忘録的な日記的なものを書くことにしたよ。主に父ちゃんのこと書くんでよろしく」
父:「それも公開するの?」
私:「うん。あんなこともこんなことも父ちゃんの悪行非道もすべて克明に赤裸々につまびらかに書くよ」
父:「ええっ?それじゃあ父ちゃんが実はスーパースターだってことも知られちゃうの?」
私:「父ちゃんスーパースターだったんだ」
父:「町の平和を守るスーパーヒーローってことも知られちゃうの?」
私:「父ちゃんスーパーヒーローだったんだ」
「どうして?」とか「どんなこと書くの?」とか「恥ずかしいからやめてよ」とか言わない辺りがやっぱり父ちゃん。
ちなみに自分の小説作品はいつも臨場感溢れる迫真のダイナミック音読で読み聞かせしてます。
特に「あくひろ学園」は結構なスタミナが必要だったり(笑)
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例えば自分の家族の話。
みんなから聞いた興味深い話。
いつかまた聞きたくなったその時に常に知る手段があるとは限らない。
ならば、記録を。
それが動機。
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