第6話
「恥ずかしながら還って参りました」
そんな気持ちでベトナムから日本へ帰還した。
還ってきた俺を、誰かが待っていたわけでも無く、ただそこには様変わりした東京があった。
とにかく仕事に就かないと生きていけない。コンビニエンスストアに行き、就職情報マガジンを片っ端から見た。店員に気づかれぬように、気になる会社の電話番号を左腕に走り書きした。
俺は汚い風体を見よう見まねで身づくろいした。
髭を剃り、ハサミで髪を切った。
リサイクルショップでサイズが合わないが背広を買い、ネクタイを締めた。
新橋駅近くの証明写真ボックスで写真を撮り、履歴書を書いた。
「未経験者歓迎!アットホームな雰囲気の中で一緒に働きませんか?」
都内金属加工会社の求人に俺は応募した。
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