3 罠

「はーい、今日は『NGクイズ』やりまーす!!いえーい、パチパチパチパチ☆」

「何だよナガタニ。お前1人で盛り上がってんじゃねえよ」

「あっ、ルールの説明がなかった!ごめんヤマモト君!」

「で、ルールは?」

「はーい、ルール説明しまーす!まずいつもの様に早押しクイズやりまーす!」

「それで?」

「冷たいなあオカダさん(泣)。実はただの早押しではありません!」

「だから?」

「オカダさん(嗚咽)。ボクが予め『NG文字』を決めます。これは問題文5問ごとに変えていきます」

「それが?」

「オカダさん!!やる気ないっしょ(号泣)」

「さっさと説明しなさいよナガタニ君(苛)」

「…その『NG文字』が含まれた問題が出題された場合、その解答者はその場で失格になります(涙)。それと3回誤答で失格です」

「了解。必ずあんたを叩き潰すわよナガタニ君!!」

「(小声で)オカダさんの気持ち解るなあ、なあイトウ」

「(やはり小声で)ヨシザキ、俺もそうだわ。やっぱ最近のナガタニは調子に乗りすぎだもんな」

「オカダさん、言ってる意味が解りません…。ま、まあ気を取り直して」

「ナガタニさんガンバレ~♡」

「ありがとうオオカワさん♡」

「何でもいいから早く始めろナガタニ!オカダが怒ってるだろうが!!」

「す、すみませんキヤマさん(汗)」

「キヤマ君、私イラっとはしてても怒ってなんかないわよ。怒る価値すらないし(苛)」

「と、とにかく始めます!!最初の『NG文字』は『の』です(涙)。では問題!」

 ・

 ・

 ・

「では5問消化したので、次の『NG文字』は『ぼ』です!」

「今んとこ失格したのはお手付きのキヤマだけか」

「NG文字で失格した奴はまだいないな」

「はい、では問題!絵画『ヴィーナスの誕生』や『春』で有名なイタリ…」

「ピン!(早押し機の音)」

「あ、しまった!」

「はい、オカダさん!」

「…ッティチェルリ」

「オカダさんもう1度!」

「はいはいボッティチェルリ!」

「はい、オカダさん失格ー!!(嬉)」

「ナガタニ、殺す…」

「(小声で)やべ、オカダさん本気だぞ」

「(小声で)まさかオカダさんが罠にはまるとは…。世も末だな」

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