その結末に待つ化物
ロアは、ヒスイにとってヴェントスやエイジと同じ、助けてくれた人だった。
恐くて、どうしようも出来なかった時に、彼等は現れた。ロアも。
ルーはいつも動いていた。立ち止まるのが出来ないんじゃないのかと思うくらいに。いつも、ラドクリファについて回って剣術を教えてもらったり、一人で木刀を振るっていたり、強くなりたいって言って、いつもオリヴィアを見ていた。そして、自分の苦手な事があると曖昧に笑ったり濁して影で練習したりして、最終的には努力して克服しようとするのだ。だから、ルーの事は、嫌いではなかった。むしろ、憧れていた。自分も、もしルーの半分くらい頑張っていたら、今とは違うことになっていたかもしれない。そう、ルーのことを尊敬していた。
でも、どうしても自分に向けるその曖昧な笑みが苦手だった。その笑みが、どこかあの人達に似ていたから。そして、その魂の色があの人によく似ていたから。
いつもおかあさまを連れていった恐い人達。時にはかあさまや自分を殴ったり蹴ったりとしてきたあの人達。
ルーが彼らじゃない事は解っている。それでも、視えてしまうそれが恐くて苦手だった。
今は、たぶん後悔している。ルーは別にヒスイの事を嫌っていた訳ではないのだ。むしろ、好意的だった。それなのに、拒否してしまったと。
ロアは、そんなルーとは正反対だった。
ルーとそっくりと言うよりも、正真正銘ルーなのだけれど、魂は完全に違う。
そして、ロアは何時も止まっていた。
いつも、考え事をしていて、わからない事ばかりで、自分のことすらよく解っていなくて、それを考える為にいつも立ち止まっていた。
だから、ロアがまた助けに来てくれた時、とても嬉しかったのだ。いつも動かないロアが、ヒスイのために来てくれた。本人が意図していなくても。
そして、自分なら……ロアを助けてあげられると思ったのだ。なにもできない子どもだけれど、ロアに恩返しをしてあげられると。
ヒスイが今できることは、ほんの少しの治癒術と――魂を見ること。
フェイがルチルに夜中にこっそりと話していることをヒスイは聞いてしまっていた。
まだ不安定なロアの魂に異変が起こらないか、本当にロアはルーの魂を食べてしまったのか、遠目でいいから見守っていて欲しいと。もしも異変があったら、すぐに伝えて欲しいと。ルチルはヒスイほどではないが魂を視ることができる、だから頼まれたのだろう。
それならば、ヒスイにも出来る。なにか起こっても、おかあさまよりも視ることができる自分なら、すぐに異変に気付くことができる。ロアを助けてあげられる。
それが、嬉しかった。
いつも守られてばかりの自分だけれど、誰かを助けてあげられると。
「やっぱり、あいつのところいこうとしてんだろ!!」
辺りが暗くなり、いつものようにロアの天幕にいこうとしたヒスイは、自分と母親、それと数人の治癒術師がいる天幕から出てきた所で足止めをされてしまう。
行く手を阻むように、昼にもルーとロアのことでもめた三人組が立っている。
「だ……だめ、なの?」
未だに他の人達とまともに話す事が出来ないヒスイは、後ろに下がって震えながら問いかける。ヴェントスやロアには普通に話す事が出来る。でも、同年代の子どもにも、恐くて話しかけられないのだ。
どうしよう。みんな、どうしてロアの事を攻めるのだろう。混乱しながらも考える。
ヒスイはロアからルーを殺したのがロアであると聞いている。正直、怖かったし驚いた。でも、みんなはそんな事を聞いていないしロアの事を全然知らないのだ。
それに、彼は……ルーの事を話してくれた時、まるで迷子の子どもみたいな顔をしていた。どうすればいいのか解らないで一人で恐がっている子ども。だから、ヒスイはロアの事を、悪い人だと思えなかった。
それに、本当にロアがルーを食べたなんて誰にも証明できないのだ。フェイはロアがルーを食べてしまったことを疑問視していた。
「ルーのにいちゃんはこわがってたくせにあいつにはいいかおして、なんなんだよ!」
昼間にも言われたことを繰り返される。けれど、どう答えればいいのか分からない。
ルーのことは嫌いではなかったけれど、怖くて逃げていたのは本当なのだ。他の人から見れば、おかしいのだろう。母も、いい顔はしなかった。
「それに、みんな言ってるじゃん」
「あいつのせいでルーにいがいなくなったんだって! ころされたんだって!」
「っ!!」
その時、何かが風を切った。
うわああっと男の子の声がして、目の前に居たザックがいなくなっていた。
突然の事に、ジラファはしりもちをついている。イアンもなにごとかと周囲を見回していた。そして、イアンはソレに気付いて、言葉を失った。
恐怖に見開かれたその瞳に写されたのは、巨大な鳥。
すぐ近く――傍の天幕の数十メートル上空に留まり、巨大な翼を羽ばたいている。
その鋭い鉤爪に、ぼろ布の様に先ほどまで隣に居た子どもがぶら下がっている。
腐った様に身体が崩れ落ちる。が、それは地上に堕ちる前に消えてしまう。
赤く爛々と光る瞳がイアンを睨みつけ、悲鳴の様な泣き声を上げながら突如降下して来た。
その頃には、動けないジラファもヒスイも、その鳥に気づいていた。
逃げなければ。でも、動けない。
助けを呼ばなければ。しかし、声はでない。
鳥の目がイアンを捕らえる。次は、自分だ。
目前に迫る魔獣に、イアンは目を閉じて顔をそむける事も出来ずに――吹き飛ばされた。
ころがったイアンは驚いて先ほどまで自分がいた場所を見る。上、ではなく横からの衝撃で吹き飛ばされたのだ。先ほどまでイアンがいた場所には……見知った少年がいた。
「ル……」
イアンは名前を言いかけて、止まる。
彼の身体から、何かが生えている。
否。生えているのではない。掴まれているのだ。
巨鳥の魔獣の爪が、ロアの身体を抉り掴んでいた。
ザックが、ロアの足元に転がっている。
ぼたぼたと落ちるのは血だろう。
悲鳴を上げる。が、声がかすれてかすれた吐息だけが響いた。
まったく動かないザック、イアンとジラファはただ、目の前に現れた本物の魔獣に声も無く腰を抜かしていた。
恐ろしかった。
本物の魔獣。それは、あまりにも違いすぎたから。
そこらにいる猛獣なんぞとは全く違う。恐ろしい気配。禍々しい、力。
気に敏感な子どもだからこそ、それに気付き、怯えていた。
だが、一人だけは、違った。
「お、おにいちゃんっ」
泣きそうになりながら、イアンを庇って爪を受けた少年に、悲鳴を上げる。
「早く、逃げろ」
ヒスイに目を向けると、ロアは自らの身を掴む魔獣の足を左手で握りつつ言い放った。
右手は腰の剣にむく。
彼は躊躇いも無く剣を抜き、魔獣を斬り払った。
暴れる魔獣の足は逃がさないとばかりに掴んだまま。暴れる魔獣の爪はさらに肉を抉り、血が噴き出すが痛みを感じていないのかロアは魔獣を睨んだまま無言で斬る。
が、さすがに捕まえ続ける事は出来ず、再び巨鳥は空へ舞い上がった。
その時には、どこからか人々の声が聞こえ始め、灯りが至る所についていた。いつの間にかヒスイ達をルチルが魔術で自らの元に集め、結界を張っている。
「ル……ロアっ、これは……魔獣?!」
後ろから、遅れてやってきたラドクリファの声が響いた。さらに、周囲からは幾つも叫び声や怒声が響く。
どうやら、襲ってきた魔獣はこれ一匹ではないようだ。
周囲から幾つも篝火が焚かれる。空が照らされると、何羽もの巨大な鳥の魔獣が周囲を旋回しているのが見て取れた。
とたん、魔術師による攻撃が始まる。空からくる敵に剣士はあまり役に立たない。
だが、ロアは走りだすと近くにあった天幕の上に跳躍した。そのまま、上空に浮かぶ魔獣へ向かう。
「まて、ロア!」
ラドクリファの制止の声が響くが、止まらない。
それに気付いた魔獣がロアに襲いかかる。さらに、周囲に居た魔獣までもが集まってくる。
「ばかもの!!」
舌打ちをしてラドクリファはロアのほうへと走りだす。が、彼には空に浮かぶ敵を攻撃する手段はない。天幕の屋根に飛び乗るなんて真似も出来ない。
ロアが一体の魔獣を地上に引きずり落とした。
その途端、周囲を旋回していた魔獣がとっさに動けないロアを狙って襲いかかる。
「ルー!!」
少女の叫び声が上がった。
オリヴィアの叫び声と共に、ロアを襲っていた魔獣が吹き飛ばされる。
紅蓮の炎を纏いながら、ロアは立ちあがった。左目から血を流し、背中は鉤爪で抉られている。
「馬鹿者っ、こんなむちゃをして」
そんなロアを再び襲おうとする魔獣をラドは慌てて追い払う。
「もしも死んだらっ、どうするつもりなんだっ。こんなむちゃくちゃをして勝手に守って、守られた側のことを考えろ!!」
「……」
思わず説教をしていたラドを、ロアは呆然と見ていた。そして、思い出したかのように言う。
「私は、ロアだ。ルーではない。私が死んだとして、なにかあるだろうか」
淡々と、言った。
「……」
思わずルーに言い聞かせるように叫んでいたラドクリファは、ようやく目の前に居る少年の正体を思い出した。
彼は、ロアだ。ルーのように皆に慕われて、皆を守りたいと思っていた少年ではない。そして、自分の命をなにも思っていない。周りの者にも、なにも思われていないと、思っている。生きる意味を他者に作ってもらえないと動くことすらできない。
「そうだろう? だから、その忠告は不要だ」
彼は記憶も無く、ルーを殺してオリヴィアを殺すためにここに来て、皆からルーを殺したと責められている少年だ。自分への執着のなさと周囲の様子から、自分の命などとうに頭にないのだ。そして、ラドは自分で言ってから気付く。事情を知っている周囲の人間は彼に対して良い感情を持っていない。自分もまた、彼がどうして生きていてルーが殺されたのかと心のどこかで恨んでた。そんなラドが、なぜ命を大切になんて説教を出来るのだろうか。
ロアはそんなことを気にはしていない。
だが、今まで憎しみを向けていた相手に命を大切になんて、偽善者の様に叫んでいたラドクリファはただ口をつぐんだ。
「……すまん」
「? 私は、いつ死んだって構わない。だが、ルーの身体にこれ以上傷がつくのが嫌だと言うのならば善処しよう」
「は?」
なにかを気付いた様にロアは話し始める。が、それはさすがに誤解だ。
「い、いや、そういう意味じゃ、ない……」
ラドが慌てて否定すると、ロアは困ったように首を傾げた。
「そう、なのか? では、私はどうすればいい?」
「そんなの決まっています! 死なないように、戦って下さいっ。死んだら、私との約束はどうなるのですかっ」
返答に困ったラドに代わって、走ってその間に入ったオリヴィアが叫んだ。
正直、思わず命を大切になんて軽率に言ってしまったため、ラドはどう答えればいいのか迷っていたため、ほっとする。
「こんな、無茶な戦いはやめてくださいっ」
涙目になりながらオリヴィアは嘆願した。
「……了解した」
近くを飛び回る魔獣を燃やしながらロアは頷く。
そして
「あれー、なんでこんなところに君がいるのかなー?」
頭上から声が聞こえてきた。
「ルー!」
そう叫んだ時、彼女は後悔をした。
目の前に居るのは、ルーでは無かったからだ。
あまりにもむちゃくちゃな戦い方に、心の臓が止まるかと思った。そして思わず叫んだのは、幼馴染の名前だった。
でも、彼はルーではない。
自分が名付けた名前を間違えるなんて。
「ロ、ア……」
自分が、巻き込んだのに。
ルーを殺した記憶喪失の魂喰らい。彼にとって、なにが一番良かったのだろうか。
オリヴィアは、彼にロアと名前を与えてから、なんども自問自答した。
ロアはこれから先、ずっと苦しんでいく事になる。魂喰らいとして。それなら、あの時殺してしまえば良かったのではないだろうか。死んでしまった方が、楽だったのではないだろうか。
ルーだったら、どうするのだろう。どうしたのだろう。どうすればいいのだろう。
そもそも、どうしてルーがロアに殺されなくてはいけなかったのか。
胸の苦しみに気付かないように蓋をして、オリヴィアは前を向いた。
「私は、いつ死んだって構わない。だが、ルーの身体にこれ以上傷がつくのが嫌だと言うのならば善処しよう」
なんで、そんなことを言う。思わず、息を飲んだオリヴィアはロアを見て固まった。
「い、いや、そういう意味じゃ、ない……」
慌てて首を振るラドをルーは無感動に見ていた。
「そう、なのか? では、私はどうすればいい?」
彼はどこまでも純粋に、聞いていた。
彼には、なにもない。だから、誰かに道を教えられないと歩けない。
そのくせして、周囲の感情に敏感で、周囲が自らを疎んでいることを気づいて行動しているのだからたちが悪い。
彼はきっと、べつに自分が死んだって気にしないのだ。
「そんなの決まっています! 死なないように、戦って下さいっ。死んだら、私との約束はどうなるのですかっ」
答えに詰まったラドよりも早く、オリヴィアは叫んでいた。
彼を助けてしまったのは、自分。約束だなんて言って。
「こんな、無茶な戦いはやめてくださいっ」
まるで、かつてのルーを見ているようだった。それを思い出して、目を伏せる。
彼は、ルーの事を殺した。
けれど、それでも。
「……了解した」
頷く彼を、オリヴィアは複雑な顔で見ていた。
そんなときだった。
「あれー、なんでこんなところに君がいるのかなー?」
頭上から声が聞こえてきたのは。
ひときわ巨大な魔獣の背に、人間が乗っていた。
ルーよりも若干年上くらいの青年だ。
かなりの高さだが、そこから飛び降りると綺麗に着地をする。張り付いた様な笑みを浮かべながら見つめる先には、ロアがいた。
「ロア、知り合い……ですか?」
オリヴィアがその青年から目を離さないようにしながらも問いかける。
何者か分からない不審人物に警戒をする。そもそも、彼は魔獣を操るかのように操縦しながら飛んできたのだ。
「わからない」
たんたんと答えるロアだが、その目は青年を見つめ続けている。
彼と会った記憶はない。だが、そもそも過去の記憶が無いのだから以前会っていようといまいとわからない。相手がオリヴィアの敵なのならば、自らの敵であるとロアは剣を握りしめる。
「えぇっ、ひどいなぁ。ほら、僕だよ。隣にいた。ちがうな……よく食事を持っていってあげたわ。いや、あそこで会ったんだっけ? まあいいや。君の事はいつも噂で聞いていたよ」
服装を直しながら、旧友に出会ったかのように気さくに話しかけて来る。が、彼の手にはいつの間にか短剣が握られていた。
「どうして生きているんだろう。聖女の暗殺に失敗して帰ってこないから、死んだってことになってたけど。まさか、寝返ったの? 大変なことになったぞ。ざまぁみろだ。へへ」
警戒するオリヴィアにもラドにも目を向けず、彼は短剣をロアに向けた。
「お前……何者だ。なぜ魔獣を操り……何の目的で襲ってきたっ」
それを遮るようにラドクリファが問いかけた。
「えぇっ? ああ、オレはそこにいる魔術師と同じ……魂喰らいだ。魔獣を操れるってわけじゃなし、なんでお前たちを襲わなきゃいけないのかなんて知らないよ。嘘だね、こいつ等が邪魔なんだ、カルサイトは。んー……あ。ねぇ、こっちは質問に答えたんだから、そっちも答えてよ。どうやってその魔術師はカルサイトの支配を受けてないわけ?」
「は?」
ラドがロアになんのことだと視線を向けるが聞いているのか聞いていないのか、青年を見ているだけだった。魔術師とはロアのことなのだろうが、本人は気付いていないらしい。
「カルサイトとは、誰ですかっ」
「……知らない」
ラドの厳しい問いかけに、ロアは少しだけ眉をひそめて答える。なぜ、自分に聞くのかといった様子だ。本当に知らない様子に、ラドは少しだけ不審そうに視線を送った。
青年はロアに憐れむような目を向ける。
「はははっ、カルサイトのコレクションだったくせにカルサイトの事を、知らないの?! あぁっ、そういえば、君はユーリウスのやつに……あいつは……まあ、いいか。よくない。でも仕方ないさ」
笑いながら、短剣を振り回して……ぴたりと標的を定める。
「とりあえず、ぼくはぼくの望みを叶えよう」
そして、オリヴィアに斬りかかった。
魂喰らい――それは、死した者の魂を喰らい、その力を奪い、自らの糧とする者。
その強さは喰らった魂の数に比例すると言われ、戦場では敵味方問わず畏れられる存在である。いくら強かったとしても、やがて狂戦士となり、全てを喰らう化物となるからだ。
それを、知っていたつもりだった。
気味の悪い瘤が噴き出し、腕を、足を黒く染めていく。まるで、呪いの様に、全身を侵して行く。
彼は、濁った瞳で笑いながら、オリヴィアを攻撃していた。執拗に、まるで仇の様に。そのことごとくをラドとロアが防ぐ。と言っても、ロアはその身を盾にしてぎりぎり防いでいると言った様子だったが。
すぐにオリヴィアを逃がそうとラドクリファは動くが、それは周囲を飛び回る魔獣が許さない。
「ばけ、ものっ」
誰かの悲鳴と叫び声が響いた。
「くそっ、なんなのですか、あなたはっ」
ラドクリファは、もはやかろうじて人間であった事がわかる程度の化物――魂喰らいの末路に斬りかかりながら、愚痴る。
もはや、そこに先ほどの青年はいなかった。いるのは、鬼とも化物ともつかない存在だけ。
魔獣を操り追い詰めていく。
「魂喰らい、だよ」
化物が、かすれた唸り声で答えた。
「……これが」
これが結末だと言うのか。オリヴィアは青ざめた顔で彼等の戦いを見る。魔術を使い援護をしても、あまり意味はない様子だった。
それよりも、化物になってしまった青年の変容に動揺をしていた。
あれが、魂喰らい。つまり、いつかロアも--。
「オリヴィア様っ!!」
戦いの中でよそ見をしていたからだろう。
ラドクリファの声で、気付いた時には遅かった。
目の前で、化物と化した青年が剣を振り下ろした。
それを、直前で滑り込んだ影が合った。
オリヴィアを庇い、ロアがその剣を受ける。左腕から血が吹き出る。
「ロ、ロア!!」
斬られ、吹き飛ばされたロアにオリヴィアは手を伸ばそうとした。
せめて治癒をとするが、誰かに胸倉を掴まれ空中につりさげられる。
「くっ」
「せい、じょさま、みっけ~」
化物と化した魂喰らいが歌うようにかすれた声で言った。
そして、そのまま地面にオリヴィアを叩きつけた。
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