第7話
それは12月のある雪の日のことだった。
その日は普段と比べても寒い日で、そういう寒い日に降る粉のような雪が街を白く染め上げていた。
「ったく最近雪もほとんどふってなかったのに。こんな寒い日に仕事だなんてついてないよな。早く帰りたいって数人もそう思うだろ?」
「まあ終わった後いちゃいちゃラブラブする相手もいないので感情の強さには違いあるとは思いますけど寒いから早く帰りたいというのは同意します」
「また数人はそんなことばっかり言って…ん?こういうのうらやましいのかなー、ほれほれ」
僕のやさぐれた答えに小坂さんが高橋さんにわざとひっついて僕をからかう。
「あーはいはいうらやましいっすねー」
適当にあしらいながら仕事の準備をする。
「そんなにうらやましいなら数人も彼女作ればいいのに」
小坂さんはまだ高橋さんにくっつきながらそんなことを言う。
「そんな簡単に出来ればこんな風になってませんって…」
「ははは、まあ良い人みつかるよきっとね」
そんあ下らないやりとりを交わしていると高橋さんが
「さて二人共時間だぞ。さっさと終わらせようぜ。あ、それと数人今日は逃さないからな、強制で飲み会だからな!」
「はいはい了解です。さっさと終わらせましょう」
僕達はいつも通りのやり取りをしていつも通りに仕事を始めた。
この時にあんなことが起こるなんて誰だって思わないだろう。
だけどあれは本当にあの時に起こってそして最悪の結果になってしまったのだ。
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