「竜胆の涙」

煩先生

 

業火に焼かれ

叫ぶ恋人から

瞳を逸らして

安堵している


冬から逃げる

一輪の竜胆の

蒼なる毒色に

親しみを持つ


淋しい邪教に

贄を求めれば

夜の児童らが

安価で媚びる


手筈が整えば

指揮棒振るい

僕の感受性の

艶を証明する

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「竜胆の涙」 煩先生 @wazurai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ