短編「花枯れる」


淡い青が空のキャンパスを染める。遥か遠くには、朧雲が季節を彩っている。

柔らかな、優しい風が僕らを包み込むように吹き抜ける。舞い散る桜は艶やかで、春の終わりへと歩ませてゆく。

いつかは、花は枯れる。それは、未来を託して。

いつかは、全てが終わる。それは、未来を託して。

そう、考えると、悲しくなるのには充分だった。

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