第8話 小生のSF

 小生、とある場所でSFの話を書いているのだが、『SFじゃない』というツッコミを言われた。正直な話、やっとそこを指摘する読者が現れ、一安心。


 さて、小生のこの文章はSFだろうか?

 ちょっと立ち止まって考えてみよう。


『SF要素』


 1:光線銃が出てくる。

 2:未来から刺客が送られてくる。

 3:小生が超能力の使い手

 4:まだ登場してないが、『スーパーヒーロー』がいる。

 5:まだ書いていないSF要素がある。

 6:SF警察という組織が未来で大問題を引き起こす。


 こんな感じ。

 どうだろう、SFっぽくなかろうか?


 では、SFではない要素。


『非SF』


 1;小生がSFの登場人物っぽくない。

 2;エルフ先輩がファンタジーである。

 3;名探偵はミステリーである。

 4;SF警察という現実の組織が登場している。

 5;小生たちの精神がSFにしては現代的。

 6;小生は秘密にしているが、魔法も使える。


 こんな感じ。

 どうだろう。非SFではなかろうか?


 小生、相変わらず結論が出ないので、元同僚の名探偵に参考意見を聞くことにした。現同僚の答えは知っているのでカット。


「なら、フィクションファンタジーエッセイSFにすれば解決ね。最後にSFを加えれば、それはSFよ」


 何という名推理。

 確かに『SFファンタジー』だと『ファンタジー』である。

 だが、『ファンタジーSF』だと『SF』なのだ。


 これぞ全ての論争に終止符を打つ魔法(SFなのに)の言葉である。彼女こそがSF界のメアリーヌ(宇宙戦争を終結させた女傑)なのである。


 という話を現同僚にしたところ、光線銃で撃たれた。

 小生、魔法で防がなければ、今頃地獄でこの文章を書いているだろう。まったく、怪しからん。残念ながら『天国の扉』は小生の前には現れないのだ。


 あ、しまった。SF的にはバリアーで防ぐべきだった。

 小生、大失態。これからは魔法使い小生と改名すべきかもしれない。SF界がさらに遠ざかる名前だ。


 まあ、ともかくこの文章のジャンルは決まった。

『フィクションファンタジーエッセイSF』である。

 それとも、

『フィクションエッセイファンタジーSF』とも呼べる。

 いや、小生は現実の人間なので、

『ノンフィクションエッセイファンタジーSF』かもしれない。

 ――――。


 小生、ギブアップ。

 この文章は『SF風SF』に決定。

『藤子・F・不二雄』神先生のようで縁起が良い名前だ。

 満足した小生はパフェを食べに行くことにした。 


<一件落着>


 



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