手順03「周辺国家を決めていく」
物語の舞台となる周辺地図が決まってきたら、いよいよそこに生まれる国についてみていくこととなります。物語との関わり、設定との兼ね合いが出てきてより具体的になっていきます。
【手順】
01:国のスロットを確定させる
02:世界観と物語都合をみる
03:地図への反映
手順は3つほど。仕方のないことですが、作業が細かな部分になればなるほど、汎用性はなくなって私個人の運用法という限定的な話になってきます。
あくまでこんな方法もあるんだなぁくらいの感覚で見てもらえたらと思います。
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【01:国のスロットを確定させる】
・歴史のお時間です!
人類の夜明け、文明発祥です。
大層なことを言っていますが、なんのことはない「大陸で国がありそうな場所」を選定して、周辺地域を設定するだけの話です。
ポイントは
「生きるのがそこそこ大変」
「川など水源がある」
の2つです。
生きるのが楽過ぎる場所、例えば熱帯雨林など食糧が豊富な場所では文明の水準はあまり上がりません。
厳し過ぎる場所は後からの入植はあっても、文明が発祥する場所にはなりにくいです。
(*これらはその世界特有の魔法や設定によってはその限りではありません)
諸説あるようですが、私はわかりやすいので文明=川とみて設定していきます。
例外があったとしても、自作品の世界において取り入れるかどうかは作者次第ですし、旧世界の遺物からーなども絡めて国の興る場所を決めていきます。
特にそういった設定を絡めない予定、あるいはまだないのなら、とりあえず川。
それまでの生活から、灌漑という田畑の管理や水路という一大事業を成功させるため複雑な計算や管理者という立場がうまれてきます。
そうやって何か所か文明の発展しそうな場所をピックアップしたら、今度はその中間に「貿易」で発展する国を設定します。
両文化の衝突地点でもありますが、同時にそれらの考え方、思想に触れて新たな文化が生まれる場所となるので大事な要素です。
「主要国」それだけで確立。周囲へと手を伸ばせる。
「周辺国」何かが欠けていて独自には確立しにくい。
この2種類がいくつか大陸に分布すると思います。現時点では「国が居座れるスロット」を確定しただけ、と考えてください。空き容量と、その場所の特性です。
主要国、は肥沃な大地を抱え特産や力を持つ国。
周辺国、は貧困で巻き込まれているのか、うまく両国を取り持っているのか。どちらか一方に属しているのか。物語のキーとなる設定にしやすいです。
【02:物語都合と世界観をみる】
・ここで一旦地図を離れて、世界観と設定をみてみましょう。
魔法がある世界。神々のいる世界。旧世界の遺物がある世界。色んな異世界があると思います。
神話があって、それによって思想があり死生観が確立されているなどなど。様々な要素があって「違う世界」を演出するのに一役買う要素。
描きたい「物語」の都合と、この設定「成り立ち」の都合を考えてみましょう。
例えば、定番の帝国と共和国の対立という「物語」都合ならば。先ほどみた「主要国」のスロット2つに帝国と共和国を入れてみれば、「周辺国」の立ち回りなど具体的な設定と国の方向性が見えて来ると思います。
更に設定で「神話」があって、神々の加護が未だにある魔法世界なら「成り立ち」に関わってきて。
共和国はこういう神に愛されており、よってこういう魔法が盛んだ。対する帝国は違う神を信仰しており……。
と設定の相互補完で先が見えてきます。
【03:地図への反映】
・ここまで来ればもう出来たも同然です。
国の背景や特性が見えてきたら、それを地図へと反映させます。共和国と決めたスロットを見て、例えば近くに大きな山脈がある、湖がある、とします。そうなればそこを「〇〇神の聖域」としてシンボル化し、首都はその辺になって……。
帝国は逆サイドに平地が広がっているけれど、シンボル的にここを大地の亀裂、崖にして。こっちを彼らの聖域にしよう。
となると、このあたりに商隊は近づけないので、こっちの周辺国との関係は良くしておかないと流通に困りそうだ。
共和国と帝国が不仲なら、間の周辺国はどっちにつくのか。ちょっと外れて山岳地帯のここは中立国宣言とかもあり得る。
などなど、相互作用で設定が連鎖していくと思います。
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こうして主要国家や周辺国家の、何となくの性格や背景が出来れば想定していた物語の骨子や輪郭も見えて来て、定まってきたら「決めておかないといけない」設定が出てきて、と加速度的に世界が構築されていくはずです。
次はもう少し詳細な国や道の設定へと、地図をズームしていきます。
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