手順02「前後に作業時間を割り振る」

 作業時間とは

「プロットや世界観を練る時間」

「完成後に見直し、推敲する時間」

 つまり準備と仕上げの二つです。


 これは残った日数の%ではなく、実数で割り振ります。

 準備にどのくらいかけるのか、は書きたいお話によって違います。異世界や複雑な世界観、設定を扱うのなら多くの日数が欲しいです。得手不得手によってもこれは前後するでしょう。


 私なら最低でも二週間。長くて一ヶ月は欲しいと考えます。もちろん全体を見て余裕があれば、の話ではありますが、ここで大事なのは長さよりも決めた日数は守るということです。


 プロットも設定も、時間をかけて練ればそれだけ応えます。完璧だと思えても数日経ってもっと良い案が浮かび連鎖的によくなるなんてこともあります。

 よって、やろうと思えばいくらでもやれてキリがありません。ですので、決めた日数を過ぎたら準備はおしまい。中途半端になったとしても切り上げます。

 後ろ髪を引かれつつ書き出してしまいましょう。どうせ書いているうちに多少の修正や、思いつきメモが増えていくのです。

 設定とプロットが主人公の性別も、どんな話かも決まってない、というほど欠陥だらけなら、最初の準備日数割り当てが足りなかったと次に活かしつつ、スケジュールをこなしながら必死に作りましょう。予備10%はあてにせず、その遅れを取り戻す、帳尻合わせを胃を痛めながらやります。その想いをしていれば、同じ轍は踏みにくくなります。


 そして仕上げの時間も最低で一週間は欲しいところです。


 文章は書き上げた直後は客観的にみれないものです。特に最後まで書き上げたあとは興奮も相まって、冷静に見るのは難しい。

 進行具合によっては極限まで脳を酷使していて、穴だらけなのに気づくこともできない、なんてこともあります。

 何度も書き直しや読み返しをしながら進めていれば、脳はそれだけで「内容は知っている」と、目は読んでいるのに脳は読まずに省略してしまいます。残念ながら自分ではそれに気づけません。


 理想を言えば一旦小説からは完全に離れ、二週間ほど置けば文章を1から読むことができますが、そんな余裕があったらいいなぁ。と常々思っています。


 ともあれ、だいたい自分の準備と仕上げの必要日数が割り出せればそれを。まだよくわからなければ1~2週間ずつ割り振って、残っていた90%から引いてみましょう。


 例としてあげた100日なら、予備10日を除外して残り90日。


 そこから準備と仕上げに1~2週間の間をとって、それぞれ10日用意しようとした場合、70日が実働時間、執筆に使える時間ということになります。

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