自覚-4
「試験も終わったし、文化祭が近づいてきたんだよ!どんな出し物やりたいか、みんな好きなだけ言っちゃってー!」
開耶が弁当を作ってくれる、その喜びの余韻に浸ったまま午後の授業が過ぎ、最後の時限、週一回行われるロングホームルームの時間が来た。
学級委員の木下が、相も変わらぬ元気さでクラスを引っ張っている。今日のお題は文化祭に何をするか、のようだ。
お化け屋敷という白い文字が、真っ先に黒板に書かれた。
焼き蕎麦、カレー、クレープ、などの飲食物系の文字が続く。影の薄い男子の学級委員は黒板に向かい、黙々と女子の声を文字にしていく。
僕のクラスは文系であり、クラス内の女子は男子の二倍近い人数が在籍している。
女子の声でクラスが動く場合がほとんどであり、この時も例外ではなかった。
文字が黒板にひしめきあい、やがてひとつふたつと消え、お化け屋敷、カレー、ジェットコースター、お好み焼きの四つになった。
(なんだ、ジェットコースターって……)
「じゃあ、紙配るから無記名でやりたい出し物書いて!この四つ以外は無効にしちゃうからね!」
男子学級委員が小さな紙を各列の最前の人間に渡し、それがやがて回ってくる。僕はカレーと書いてその紙を前に送った。正直なんでもいい。
やがて集まった紙が学級委員のもとへ届く。しばらく無言で集計していた木下は、教卓から顔を上げて高らかに告げる。
「カレー、だね!」
黒板のほうを向き、カレー以外の出し物をすべて消し、カレーの文字を何色ものチョークで派手に囲った。
(カレーに決まったか……開耶も今頃四組で出し物を決めている頃かな……)
どんなことを考えていても、すぐにその考えの中に開耶を持ってきてしまう。最近はずっとそうだった。
今頃開耶は勉強しているのかな、開耶は今風呂に入っているのだろうか、開耶はもう寝てしまったのか、と。
(僕は……大丈夫なのか)
「なーに、ぼーっとしてんの、上杉くん」
斜め後ろから声を掛けられた。女の子の声で、よく知った声だ。
振り向くと、山口が頬杖をついてこちらを見ていた。にやにやしている。
「彼女のことでも考えてたかなー?」
僕が開耶と正式に付き合っているということは、この二週間でだんだん周知の事実になっていた。それでも彼女が攻撃されたりすることはないようで、僕の不安も薄れかけていた。
一度開耶を助けたあの時の行動の効果は、まだ残っているらしい。黙ってそう考えていると、山口は得意げな表情になった。
「お、当たった? いやー、見るからにそれっぽい顔してたから」
「ふん、悪かったな」
「そうやってすぐヘソ曲げるー。悪いなんて言ってないじゃん。でもさ、なんかそういう上杉くん、自然でいいよ。上杉くんの顔が、表情が、自然」
「自然……」
「そそ、今まですっごい不自然だったもん、口つぐんでブッスーっとしちゃってさ。もうちょっと普通にしたらいいのにって、あたし思ってたもん」
「悪かったな……」
先ほど口に出した言葉をもう一度言った。
「そんなふうに上杉くんの顔を自然にしてるのは、彼女のおかげかな?」
「だとしたら、なんだ」
これも先ほど口に出していた。
「だとしたら、きみたち二人はいい恋愛してるよ」
「いや、恋愛するなんて、僕たちは……」
恋愛、という言葉が僕と開耶にあてはまるのだろうか。
そんな僕の無言の問いには当然山口は答えず、話を続けた。
「あたしもちょっとずつ分かるようになってきたんだけどさ、恋愛にはいい恋愛と悪い恋愛ってのがあるんだよ。悪いのは、二人でずるずる行って、お互いをダメにしちゃうやつ。いい恋愛ってやつは、お互いがお互いを大事に想って、いろんな意味でお互いにいい方向に向かっていくやつ。んま、あたしの考えだから、言いきれないんだけどね」
「……で、僕たちはいい方だと……?」
「うん、上杉くんと神崎さんはいい恋愛してるってあたし思うよ。上杉くんは今に限らず最近表情が自然だし、神崎さんのほうも、秀明が言うにはなんだか前と比べて元気になってるって」
一息で長く説明したのに、まだ淀まずに山口は話し続ける。陸上部は肺活量も鍛えられるのだろうか。
それはいいとしても、僕の表情はここしばらくでそうも自然になっているというのか。
自分ではわからない。
「上杉くんは、壁をやたら作っててさ、誰も寄せ付けない感じだったじゃん。あたしだって友達になるためにどれほど頑張ったことか、うう、思い出すだけで涙が出てくるよー」
山口はわざとらしい泣き真似をする。
「いや、別に友達じゃないと思……」
「そこ否定しないでよ! 友達なの! ねっ! そこんとこよろしくお願いします!」
泣き真似をやめて突っ込む山口。僕はこの女の子をあくまで「親友の彼女」としか見ておらず、友達だと思ったことなどなく、むしろ勝手に話しかけてくるだけの女の子なわけだが、そんなに僕を友達にしたいのか。明るくて社交的な山口にはいつもの三バカを筆頭に友人はたくさんいて、僕なんか要らないのではないだろうか。
そんな風に考えていると山口は気を取り直して「まあ、あれだね」と言って話し続ける。
「いつも心を開きましょう、そうすれば開いた心の窓から爽やかな風が吹き込んで、とってもいい気持ちになれます、なんてのは小学校の道徳の時間でしかまかり通らないよ。人を見たら泥棒と思えってやつだよ、この世の中。だから、壁的なものは必要だよ」
「そうだろうな」
「でもね、だからこそかな、この人は自分にとって本当に必要だって気づいたら、その時は壁を全部取り払ってみるといいんだ。っていうか、たぶんその時が来たら自分から壁を取っちゃいたいって思えるんじゃないかなあ?」
「それが、僕にとっては開耶、ということか」
「まあまあ、焦っちゃダメ」
掌を突き付けられた。制止の合図のようだ。
「それはもうちょっと、自分の中でゆっくり考えて決めることだよ。神崎さんのことが、ほんとうに自分にとって大切な人なのかはね。あたしも秀明のこと、いっぱい考えたしね。まあでも、今あたしが上杉くんに言えることは、彼女を大切にしてあげてねってくらいかな。そうすることが、神崎さんにはもちろん、上杉くん自身にとってもいいことのはずだから。なんでかって……」
「こらー、そこの二人、さっきからおしゃべりしてー! 学級委員の私をないがしろにするとはいーい度胸だね! よーし上杉くん、いま付き合ってる彼女の名前を大声で叫んでもらおうかーいっ! レッツシャウト!」
「勘弁してくれ……」
まだ話そうとする山口を、ついでに僕を、木下が高らかに止めていた。なんで僕にだけ罰則があるんだ。
その日の夕方、僕は学校から帰ってすぐに母親の命で家をきれいに掃除し、それが終わってからは自分の部屋で一休みしていた。
肉体的疲労はほとんどないが、今日はいろいろと考えさせられた。だから休みたかった。
ベッドに寝転んで、山口の言葉を一つ一つ思い出す。
自然、恋愛、そして壁。これら三つを山口は僕に語った。
そして最後に、開耶を大切にしてやれと言った。
(開耶を大切にか……しかし、大切にするとは具体的にはどういったことを指すのだろうか……)
形ある物を大切にするのなら壊さなければ良い。
時間や金といったものを大切にするのなら、使い手である自分が頭を働かせるべきだ。
が、開耶は人だ。
そんな単純な論理で、計算だけで、大切にしているとは言えそうにない気がする。
開耶を大切にしたいと思うのは山々だ。
今までの人間に対しては抱いたことのない想いが、あの女の子にはある。
開耶といると楽しい。
開耶の笑顔を見ていると心地よい。
もっと開耶と一緒の時間が欲しい。
そう思っている。
過去にない不思議なこの気持ちも、開耶とともにいる時間も、もちろん開耶そのものも、大切に、大事にしたいと思っていた。
(けれど、思っているなら行動で示さなくては、それは虚妄にしかならない)
しかし、そのやり方が見つからない。
開耶を大切にするということ。行動で示すにはどうすればよいか。
白い天井を見ながらぼんやり考えていると、バイブ音が聞こえた。かなり小さい。静かに考え事をしていなければ聞き漏らしただろう。鞄の中に入っている携帯電話の音だ。
起き上がって鞄を開き、まだ震える携帯電話を手に取って開いた。ディスプレイには、神崎開耶とある。
半秒で気持ちが高揚し、もう半秒で通話ボタンを押していた。
「……開耶?」
『あっ、双葉くん?』
開耶の声だった。電話越しにでも分かる、高くてやや小さな声。透き通った優しい声。
『よかった、ちゃんとつながった』
「当たり前だろう」
『えへへ……』
弁当を作ってもらう約束を取り付けた先の昼休み、予鈴が鳴って教室に戻ろうとしていた僕を開耶は呼び止め、電話番号とメールアドレスを教えてほしいと言ってきたのだ。
断る理由などなかった。本来なら付き合い始めてすぐに教え合うほうが自然だった。むしろ今までどうして番号とアドレスを交換していなかったのかが不思議なくらいだ。
彼女はおそらく試験的な意味で、帰宅してから電話したのだろう。僕は携帯を当てたまま再びベッドに寝転んだ。
『もう、家についたの?』
「ああ」
『そっか、電車の中とかじゃなくてよかった。わたしもうちに着いてね、着替えてから買い物に行ったんだ。実は帰る途中でスーパーに一回寄ったんだけどね、卵を買い忘れちゃって、だからもう一回行ったの』
「大変だったな」
『うんうん。でも、そういうときって気が重くなっちゃうけど、また行ってみると、今度はあれも買っとこうかな、これもいいな、二階の百円ショップにも行ってみようかな、ってな感じで、一人で浮かれちゃって、結局いろいろ買っちゃったんだよね……でね、帰ってのんびりしてて、そうだ、電話番号教えてもらったんだって気づいて、電話してみちゃった』
開耶が普段より饒舌だ。僕と正式に付き合うようになってから彼女の口数は増えてきていたが、電話だからか、それとも自宅にいることで気持ちがゆったりとしているからかは分からないが、電話の向こうの開耶は非常に明るい口調で喋っている。
『これで、離れてても話せるね。学校じゃなくても』
「ああ」
『夜……とか、電話したくなったら、してもいいかな?』
電話越しの開耶の声が、少し不安そうなものへと変わった。
「ああ、平気だ。どうせ寝ていな……いや、寝るのは遅いから電話したいときにすればいい。たいてい起きている」
『そんなに夜更かししてるの? 大丈夫? わたしなんて、寝ないとダメなほうで』
乱暴に扉を開ける音が聞こえ、開耶の声が聞こえなくなった。その拍子に驚いて携帯を落とし、開耶の声はそれ以降も聞こえなくなる。
「…………」
「親父が帰ってきたってのに、挨拶もしねえでなにやっとんだ、ああん?」
そいつは二メートル離れていても酒臭い。
低い声、大きい声。濁り切った声。耳を塞ぐことが叶わなければ、自分のそれを切り落としてしまいたいほど癪に障る声だった。
(ああ、開耶と対極だ)
振り返ると、百七十八センチである僕が見上げるほどの大男が、
下水をさらに腐らせたような色を湛えた小さな瞳が、
僕のことを見下ろしていた。
(……僕と開耶のひと時を、こいつ……)
こいつが母親の恋人、剛史だ。
久しぶりに見るその姿、その顔、そして久しぶりに浴びるその言動。実際はそうではないのに、ここを我が家であるかのような横柄な振る舞い。
こいつの何もかもが僕に合わない。
僕の何もかもがこいつに合わない。
「……早かったな」
「態度悪りい奴だなてめえは。もうちょっと愛想良くしろや」
「そんな義理はない」
鈍い音が部屋に反響する。剛史が拳で壁を叩いていた。
「誰がてめえの学費や、ここの家賃払ってやってると思ってんだ、おい」
「それは離婚した僕の父の慰謝料だ。嘘の恩をなすりつけるのがお前のやりかたか。僕の次くらいに下劣なクズだな」
やってしまった、と思った。剛史が来ると分かった時点で、いつものように家を掃除してからはすぐに身を隠すべきだった。
が、いろいろ考え、そんな折にかかってきた開耶との電話に興じるうちにすっかり時間が経ってしまっていた。
それでも剛史は普段はもっと遅くここにやってくるはずだから大丈夫と思っていたが、残業がないのか知らないが奴は早く来てしまった。うっかりしていた自分に腹が立っているせいで、上乗せされた嫌悪感と不快感がもはや制御できない。口調が毒々しくなるのが自分でもわかる。
剛史は顔をひきつらせた。
「てめえ、もう一回体に分からせてやった方がいいみてえだな」
「貴様……」
剛史はこちらに近づき、僕はゆっくりと立ち上がる。
僕は基本的に抵抗しない。どんなに殴られ蹴られ、痛めつけられようとされるがままだ。それは暴力を振るう相手に暴力で抗ったら相手と同じになってしまうということからであり、僕はあえて無抵抗と言う名の抵抗を貫くのだ。
「ちょっとお、なにしてんの剛史」
そんなとき、母親が部屋に入ってきた。狭い部屋に人間が三人、おまけに僕以外の二人はアルコールの息を吐き散らすせいで息もできないほど窮屈だ。
「せっかく残業なしで帰ってこれたんなら、こんなのの相手なんかしなくてもいいじゃなあい」
もはや五十歳に近いくせに無理に色っぽい声を出して、おそらく僕を殴ろうとしていた剛史の右腕にすり寄る。見ていたくもない光景だった。
「態度悪りいガキを躾けようとしてんだから、邪魔すんな」
「こいつはもう治んないわよ、まったく誰に似たんだか。そんなことより、お酒とご飯買ってきてんでしょお。ほら行きましょ」
母親は剛史の腕をそのまま引っ張って僕の部屋から出ていく。去り際、剛史は勢いをつけて部屋の扉を閉め、大音量で僕の耳を殴りつけていった。
「……ふん」
幸いにも無傷で済んだ僕はまたしてもベッドに寝転んだ。張りつめていた力が一気に抜け、虚脱感が全身を包む。母親に感謝するべきなのだろうか。
扉の向こうから、中年男女の下卑た声がする。
「あなた、あいつにもうちょっと愛想良くした方がいいわよお。あいつにとっていい人を演じればあの馬鹿野郎でも、剛史さんのためにお金稼いで恩返ししよう、とか思うでしょお」
「んなもん俺の性に合わねえ。気に食わねえ奴は殴る、そうして生きてきてんだよ」
「でもお……」
丸聞こえだ。気分が悪くなる。前言撤回、母親に感謝などするものか。
ふと、顔の横にある携帯が目に入った。先ほど取り落とした携帯。ディスプレイに通話中の文字がまだ映し出され、その下には通話時間が表示され、今も秒数を数えている。
(まさか……)
考える前に電話を耳に当てた。何も聞こえない。
でも、そこにいるような気がした。
開耶はまだ、携帯を耳に当てて、僕の言葉を待っているような気がした。
だから、震える声で、不安と期待を込めて、呼んでみた。
「さく、や?」
『…………双葉くん……』
よかった。
待っていてくれた。
僕を呼んだその声が、僕の胸を内側から暖めてくれるような感じがした。
「すまない、ちょっと取り込んでしまって」
『そうなの……?』
「ああ、もう大丈夫だから」
そう短く答えると、電話の向こうの開耶は何も言わなくなってしまった。
どうしたのかと思って、また不安になった。
なにか喋って欲しかった。
無言が、沈黙が、辛かった。
こうしている時間は、いつも流れている時間よりも間延びして感じられた。
やがて、すうっと小さく息を吸い込む音がした。
電話の向こうで、小さな小さな声で、開耶は囁いた。
『怪我……しなかった?』
(…………!)
途端、胸が何かに掴まれた。同時に、たまらない熱が胸から湧き上がる。
僕はかろうじて言葉を絞り出す。できるだけ平静を装って。
「平気だ……す、すまない、ちょっと切る、また明日……」
『え、う、うん……』
戸惑う開耶の声を聞きながら、電話を切った。それから起き上がり、空の鞄を掴み制服のまま外に出る。
どこへ行くつもりなのかわからない。最後に高城の家に行き着くことは確定だろうが、今はそこを目指すつもりではなかった。
とにかく、外の空気に当たりたかった。
十月半ばの夕方は涼しい。そんな中で、この、どうしようもなく熱くなった胸を冷やしたかった。
住宅地を抜け、公園を横切り、高架線になっている線路をくぐる。
歩いても歩いても、時々無意味に走っても、いくら冷たい風に当たっても、胸は静まらなかった。
歩き疲れて、歩道橋の上で足を止めた。
柵から身を乗り出した。下には大小様々な車が動いている。濁流のようだった。
見上げると、夕陽が沈もうとしている。太陽は、オレンジ色の色鉛筆一本、それだけで塗ったような単調にして鮮やかな色だった。
視界の遠くに土手がある。ここから見ると、土手の向こうに流れる川の中に太陽が沈んでいくように見える。
十年以上前、子供の頃もこの歩道橋で、沈みゆく夕陽を眺めていたことがあったことを思い出す。当時は本当にあの川の中に太陽が沈んでいくと思っていた。
「あの頃は、本当に純粋だった」
言葉は勝手に漏れた。
「壁なんてあの頃に、一つでもあったろうか。嘘を見抜けず、世間の厳しさを知らず、父さんも母さんも僕のことを好きだと、本気で思いこんでいた子供の頃には」
時が過ぎていくにつれ、歳を重ねるにつれ、時と場合に応じて他人と接するときに壁を隔てるようになった自分がいた。
壁を作ると嘘を見破れた。
壁を作らなければこの世の中で生きていけないと気づいた。
そして、最も近しく最も好きだった人に裏切られたとき、これまで以上に分厚い壁を作って幾層にも囲った。
衝撃を受けるたび、その衝撃の分だけ厚い壁を作っていた。
壁を作ると安心できた。増やすことはあっても、減ることはないだろうと思っていた。
なのに。
僕は、その壁をすべて取り払いたいとあの時思った。
電話越しに優しい言葉を掛けてくれた女の子に。
穏やかな笑顔を何度も見せてくれた女の子に。
少し淋しいところもある女の子に。
そんな女の子にだけ、壁を取り払って、心を開きたかった。
「開耶、開耶、ああ、開耶……」
その名前を、何度も赤い空に向かって小さく呼びかけた。
届くはずもない。
僕の真後ろを通り過ぎていく通行人にさえ聞こえないだろう声だった。
それでも構わなかった。
その名前を呼びたかったから、呼んでいた。
何度も口に出すうちに、僕は分かってしまった。
「……僕は、お前のことを好きになってしまったみたいだ……」
人を好きになるとはこういうことだと。
開耶のことが、好きなのだと。
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