アサルトライフルとは

アサルトライフル、日本語で言うと突撃銃。


現在の軍隊における最も一般的な銃器です。


以前から連射と単射を切り替え可能な自動小銃として「フェドロフM1916」などが存在していましたが、第二次世界大戦までで歩兵が装備する主力兵器といえばボルトアクション小銃が一般的でした。

ボルトアクション小銃は、射程の長さと、命中精度の高さ、連射の遅さが特徴です。

しかし、戦場での戦闘はそれほど遠距離ではありませんし、近距離で咄嗟に連射できるほうが便利です。

そこでドイツが大戦末期に考案したものが、現代的なアサルトライフルの原型とされる「StG44」です。(製造時期によりMP43などの名称が存在する)

StG44は、従来の弾よりも装薬を減らし射程を短めにした弾薬を使用し、兵士一人あたりの携行弾数を増やすと同時に反動が抑えられています。これにより短機関銃のような全自動射撃と小銃のような狙撃を両立させることができました。


StGとは「Sturmgewehr」の略、ドイツ語で「Sturm=突撃」「Gewehr=銃」という意味で、英語圏で「AssaultRifle」と訳されました。


後に1949年のロシアで、カラシニコフさんがStG44と同様の設計思想と自身の経験から作った「AK-47」が、1960年にアメリカ軍で「M16」が採用されています。



アメリカが1970年に作成した資料ではアサルトライフルについて、

「アサルトライフルは、短機関銃と小銃の間の威力の弾薬を発射する、短く小型で単射と連射の切り替え射撃が可能な銃器である」

「アサルトライフルは軽い反動を持つ特徴があり、このため効果的な連発射撃を300mまでの射程で行う能力がある」

と定義されています。



アサルトライフルの撃ち方として一般的には

・マガジンを装填

・コッキングハンドルを引いて初弾を装填

・引き金を引く

という手順です。

リロードは

・マガジンキャッチを操作して空マガジンを出す

・換えのマガジンを装填

・(初弾が装填されていない場合)コッキングハンドルを引く

・引き金を引く

という手順で行います。

M16などにはホールドオープン機能があるので、コッキングハンドルを引く代わりにボルトストップを操作すれば初弾が装填されます。



他の項でも紹介されている通り、銃身を短縮したものは「カービン」、7.62mmNATOなどの大口径弾を使用するものは「バトルライフル」と呼ばれます。

カービンは、その取り回し易さから屋内作戦などでよく用いられ、バトルライフルは交戦距離の長い戦場で用いられています。



作品に軍人を登場させるなら、アサルトライフルを持たせれば間違いないでしょう。

くれぐれも「マシンガン」などと言わないように。

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