用語解説

※よく使うであろう言葉から順番に並んでいます


がね

 トリガーとも言う。

 これを指で引くことで弾丸が発射される。


弾薬だんやく弾丸だんがん火薬かやく薬莢やっきょう

 弾薬とは弾丸、火薬、薬莢を組み合わせた物。

 弾丸は弾薬のうち発射される部分、

 火薬は弾丸を飛ばすための薬品、

 薬莢は火薬を詰めるための容器を指す。銃を撃ったときのチャリン、という音は薬莢が落ちる音。

 たまに軍で用いられる消耗品をまとめて「弾薬」と呼ぶことがある。

 排出したての薬莢に触れると火傷するので注意。


口径こうけい

 弾の直径のこと。

 これが大きいほど高威力とされることがあるが、9mmパラベラム弾と5.56mmNATO弾では、9mmのほうが直径は大きいが5.56mmのほうが火薬の量が多く貫通力も高いので、単純に口径=威力とするのは間違い。

 アメリカで主流のインチ表記とその他で主流のmm表記がある。

 たとえば.45ACP弾は直径0.45インチである。

 多くの場合 9mm=.38または.357 5.56mm=.223 7.62mm=.308 と言い換えられる。

 .38と.357の表記の違いは、ライフリングを通る分である。


グリップ

 持ち手のこと。

 必ず引き金のところに設けられる。

 銃を保持するため前方に設けられるものもあり、これははフォアグリップと呼ばれる。


弾倉だんそう

 マガジンとも言う。

 弾薬をあらかじめ装填しておき、発射の際に次弾を供給するための部品。

 ちなみに、本のマガジンは「知識を蓄えるもの」、弾倉のマガジンは「弾薬を蓄えるもの」という意味でどちらも同じ語源。

 初心者はよくフォアグリップと間違えるので注意。


リロード

 弾薬を装填すること、またはマガジンを交換すること。

 マガジン交換はマグチェンジとも言う。


スピードローダー

 リボルバーなどの銃のリロードを迅速にするための器具。

 シングルアクションアーミーなどの固定式シリンダーには使用できないので注意


ジャングルスタイル/デュアルマガジン

 マガジンをテープなどで二つくっつけたもの。

 迅速なリロードが可能になるが、ゴミが入ったり、どこかにぶつけて歪んでしまうことで装填不良の原因になることもある。

 アサルトライフルなどには専用のアダプタを使用する。

 自動拳銃など、グリップ内に弾倉が入る銃には使用できない。

 G36アサルトライフル用のマガジンなどは無改造でこれが可能。


マガジンキャッチ

 マガジンリリースボタンとも言う。

 これを操作することでマガジンを取り外す。

 レバー式のものやボタン式のものがある。


マグナム

 火薬の量を増やして威力を増した弾薬、もしくはそれを使用する銃のこと。

 決してリボルバーの総称ではない。


サプレッサー(減音機げんおんき)

 音や閃光を軽減するために銃身の先端に取り付けられる部品。

 閃光のみを軽減するものは「フラッシュサプレッサー」と呼ばれる。

 サイレンサー(消音機)と呼ばれることもあるが完全消音はできない。

 これの目的は「完全に銃声を消す」ことではなく「物音と誤認させる」ことである。しかし、もし完全に消せるならばそれに越したことはない。

 たまにサプレッサーを内蔵した銃も存在する。


マズルブレーキ

 銃身の先端に取り付けることで反動を減少させる部品。

 上記のフラッシュサプレッサーと機能を兼用することも多い。

 競技用拳銃などに取り付けるものはコンペンセイターとも呼ばれる。


ホルスター

 拳銃を収納するケースのこと。日本語で言うと拳銃のう

 腰に装着するヒップホルスター、脇の下に吊るすショルダーホルスター、太腿側面に固定するレッグホルスターなどがある。

 使い古されたものを使用すると暴発を起こす可能性がある。


暴発ぼうはつ

 意図せず弾丸が発射されること。

 大きく分けて、人為的なものと、銃の構造上の問題の二つの要因により発生する。

 銃内部で破裂することもこう言うことがあるが、これは正しくは腔発こうはつという。


暴発事故ぼうはつじこ

 暴発により発射された弾丸が何かに当たって被害を発生させた状況を指す。


不発ふはつ

 引き金を引いたのにかかわらず弾丸が発射されないこと。

 

遅発ちはつ

 引き金を引いてしばらくしてから弾丸が発射されること。

 不発と思ったら遅発で発射され、被害を与える事故が時々発生する。


ジャミング

 弾詰まりのこと。ジャムと略されることも。「畜生!Shit!ジャムりjammedやがった! 」

 弾薬がうまく供給されなかったり、薬莢が排莢口に挟まったりと原因は様々。

 日本に限り、これをよく起こす銃は、某国民的アニメの登場人物になぞらえて「ジャムおじさん」の汚名を被る。


コックオフ

 弾薬がまわりの環境の熱によって爆発してしまうこと。

 クローズドボルトの空冷式機関銃は、その連射により銃身が過熱することでコックオフがよく起こる。

 これを防ぐために機関銃は普通、200~300発毎に銃身を交換する。


ストッピングパワー

 銃が与える衝撃、目標を行動不能に陥れる力のこと。

 口径が大きいほど、連射能力が高いほどストッピングパワーが高いとされる。

 アメリカでは先住民との戦いでストッピングパワーの重要性を思い知ったため、所謂「大口径信仰」が生まれた。コルトM1911などもこうして開発された。


ガンプレイ

 フィクションにおける、銃を使った演出の総称。


ガンスピン

 トリガーガードに指を引っ掛けて拳銃を回転させる、魅せるための技。

 ガンプレイの一種。


ファニング / サミング

 シングルアクション式のリボルバーで、トリガーを引きっぱなしの状態でハンマーを起こすことで連射するという技。ガンプレイの一種。

 ファニングは両手で、サミングは片手で行うことを指す。

 シングルアクションアーミーなどでよく行われる。

 ダブルアクション式のリボルバーでは不可能なので注意。


ロード・エージェント・スピン

 騙し討ちの技。ガンプレイの一種。

 銃を渡すふりをして相手を撃つこと。


馬賊撃ばぞくうち / 横撃よこう

 銃を横に倒して撃つことで上方向だった反動を横向きにし、照準を移動させながら撃つ、という技術。

 しかし動作不良が起こりやすくなるという欠点もある。

 「モーゼルC96」のフルオート射撃の反動が上方向に激しいため中国軍が考案した。

 フィクション作品においてはキャラクターの顔が隠れない、見栄えが良いという利点もある。


シングルアクション

 一般的に拳銃の発射作動を表現する語句。

 あらかじめハンマーなどを通常位置から撃発準備位置まで手動で移動させ、トリガーの操作により撃発させる作動機構を指す。

 自動拳銃やリボルバー、小銃や機関銃などに採用される。


ダブルアクション

 これも発射作動を表現する語句。

 トリガーを引く事によりハンマーが通常位置から撃発準備位置まで後退し、そのまま撃発される作動機構を指す。

 自動拳銃やリボルバーに採用される。


ピカティニーレール

 単にレールと呼ばれることもある。

 アメリカのピカティニー工廠が定めた規格の、アクセサリーを装着するための凸凹。

 スコープ、レーザーサイト、フォアグリップ、ライトなどを装着できる。


ソードオフ

 バレルやストックを切り落とすことで携行性を高める改造行為、またはそれが為された銃のこと。

 ショットガンやボルトアクションライフルでよく行われる。

 ショットガンをソードオフすると散弾の散布範囲が広がるという利点も存在する。

 アメリカでは違法行為。

 ちなみに「Sword off」ではなく「Sawed off」である。


安全装置あんぜんそうち

 セーフティとも言い、暴発を防ぐために設けられた機能。

 これを解除しないと銃は発砲できない。

 これが省略された銃もある。

 グリップを握ることで解除される「グリップセーフティ」、

 親指などでレバーを切り替えることで解除する「サムセーフティ」などがある。

 『セーフティが外れてないぞ新人ルーキー』→『えっ?』→ズドン→『リボルバーにセーフティなんぞあるか馬鹿』というやり取りが定番ネタ。


セレクター

 射撃方式を切り替える装置のこと。

 セーフティと兼用されることもある。


セミオート射撃しゃげき

 引き金を引くたびに一発ずつ発射される射撃方式。

 自動拳銃や一部のライフルなどに用いられる。


フルオート射撃しゃげき

 引き金を引いている間弾が断続的に発射される射撃方式。

 突撃小銃や短機関銃、機関銃などに用いられる。

 素人がよくこの射撃方式で弾を撃ちつくしてしまう。


バースト射撃しゃげき

 引き金を引くと特定の回数だけ連射される射撃方式。

 多くの場合3発ずつ連射される(=3点バースト)。

 一部の突撃小銃、拳銃などに用いられる。

 上記のような新兵が弾を撃ちつくしてしまうトラブルを解消すべく考案されたが、熟練者には不評。


サイト

 照準機のこと。これを使って狙いをつける。


銃床じゅうしょう

 ストックとも言う。

 肩に当てて銃を安定させるためのもの。

 拳銃などには普通は付いていない。


銃身じゅうしん

 弾丸が通る筒のこと。

 ほとんどの場合内部にライフリングが刻まれる。

 これが長くなると射程も延びる。


ライフリング

 弾丸を回転させるために銃身に刻まれる溝のこと。

 「ライフル」の語源。


薬室やくしつ

 チャンバーとも言う。これに弾薬を装填することで発射できるようになる。

 オープンボルト式の短機関銃などには付いていない(必要ない)。

 装弾数の説明で○○+1発と表記されるのは薬室に入る分である。

 外見からでは装填されているかは分からないため、弾切れに見せかけて不意討ちするという技術が存在する。


コッキング

 薬室に弾薬を装填すること。


コッキングハンドル

 コッキングを行うためのハンドル。

 多くの場合これを手前に引くことでコッキングを行う。

 ボルトアクションの場合にはボルトハンドルとも呼ばれる。


アイアンサイト

 ほとんどの銃に備え付けられた照準機。

 拳銃などに搭載されるオープンサイト式の場合、凹型の照門(リアサイト)の凹みと、凸型の照星(フロントサイト)の出っ張りを合わせる事で狙いをつける。

 小銃などに搭載されるピープサイト式の場合は照門が凹型ではなく穴になっている。


光学照準機こうがくしょうじゅんき

 オプティカルサイトとも言う。

 テレスコピックサイト(スコープ)、レーザーサイト、ダットサイト、ホログラフィックサイトなどがある。

 アイアンサイトとは違いバッテリーを必要とする。


テレスコピックサイト

 主に狙撃用のサイト。

 眼鏡を覗いたときに見えるレティクル(照準線)を目標に合わせて狙いをつける。

 余談だが、世界的に有名な狙撃手『シモ・ヘイヘ』はレンズの反射光で自分の居場所を悟られるのを嫌ったため、これではなくアイアンサイトを用いた。


レーザーサイト

 レーザー光を直接目標に当てて狙う照準器。単純明快。


ダットサイト

 ドットサイトとも言う。

 覗いたときに見える光のドットに目標を合わせて狙いをつける照準機。

 アイアンサイトとは違い、点に目標を合わせるだけなので素早く狙うことが出来る。


ホログラフィックサイト

 ホロサイトとも言う。

 ホログラフィーを用いたレンズにレーザーで像を投影する照準機。

 レンズに多少ダメージや汚れがあっても問題なく使用することができる。


ブースター

 ドットサイトの後ろに設置することで、通常無倍であるダットサイトに倍率を与える拡大鏡。


トリガーガード

 意図せずして引き金が引かれるのを防ぐべく設けられた、引き金の付近の輪っかのこと。


撃鉄げきてつ

 ハンマーとも言う。弾丸の雷管を叩くための部品。


ボルト

 火薬が燃焼する間、薬室の後部をブロックする部品。


レシーバー

 弾倉、撃鉄、薬室、ボルトなどが集約された機関部と呼ばれる部分。

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