タンパー・ウリオン 〜タンパー・ウリオン〜

「イヤー、キモチ良かったね」


「確かに気持ちはよかったけれど、タンちゃん、長いよ」


 オシゴトの関係でオンセーンに来ていたワタシと真細の舞子ちんはオシゴトが終わるとトクベツにオンセーンに入れてもらえることになって日頃の疲れを癒やしました。


「舞子ちん、ゼンゼーン長くないよ。だって、たった2時間しかサウナに入っていないから」


「それだけ長い時間入れば十分だよ。それにしてもタンちゃんは2時間もサウナに入っていたのによく脱水症状にならないね。私なんかサウナに入って5分もしない間にお水を飲みに出たのに」


「まぁ、ワタシは熱さには強いから」


 確か、マミーもパピーも熱さは人並み程度に苦手だったからきっと遺伝ではなくてワタシ自身の特異体質なのだと思う。


「どんなに熱さに強いとしても万が一のことがあったら色々な人に迷惑をかけてしまうことになっちゃうから、喉が渇いていなくてもお水は適度に飲まなきゃダメだよ」


「わかっているよ。舞子ちん」


 昔々、オシゴトの最中に脱水症状を起こしてオシゴトに大きな穴をあけてしまった事のある舞子ちんは昔々の事を思い出してしまったのか悲しそうな笑顔を見せながらワタシにお水の入ったペットボトルをプレゼントしてくれました。


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