和水プロの日常

追田光 〜オッタヒカリ〜

3月13日

　仕事が休みであるこの日、僕は先日無事に高等学校を卒業して4月から芸能界での仕事で生きていくことを決めた追田光さんと和水プロダクションが所有し、よく和水プロダクション制作のドラマで使われているマンションの一室に荷物を運んでいた。

「事務所の寮と比べたら倍以上の家賃なんだから、収入が安定したばかりの今引っ越してくる必要は無かったのに」

「確かに家賃は寮よりも高いけど、俺はこれから社会人として芸能界で生きていくと決めたのだから他人に甘えることの出来る共同生活からは一度離れて、自立した生活をする必要があると思ったから俺はここで1人暮らしをする」

　とても18歳の少年が言っているとは思えないほどしっかりとした言葉を聴いた僕はこの言葉を、1人暮らしをするのに十分な稼ぎはあるはずなのに家賃が安いという理由だけで未だに寮に住み学生アイドルの悪い見本になっているファンの前ではしっかりとしている成人アイドルたちに聞かせてやりたいと思った。