海藤涼花 〜カイドウスズカ〜
妖真暮先輩がパーソナリティーを務めるラジオ番組『アヤシイラジオ』その名の通りアヤシイ雰囲気が人気となっているこの番組にわたしはこの日、ゲストとして呼ばれた。
「ボクの話はこれくらいにして今週のゲストに来てもらおう」
真暮先輩の話が終わってから一呼吸置いてわたしは口を開いた。
「こっ、ここ、こんにゃちは。きゃい藤しゅじゅきゃ、ですぅ」
噛んだ。しかも盛大に。
「カ、カット。ここはカットで撮り直しさせてください」
「残念だけどこの番組のスタッフはこのままの音声を流すよ。事務所NGが出ない限りね」
しかし、マネージャーさんはNGを出してはくれなかった。
「残念だったね。今週はそんな可愛い後輩、海藤涼花ちゃんとお送りしよう。涼花ちゃん、わずかな時間だけどよろしく」
「はい、よろしくお願いします」
わたしは気持ちを切り替えるつもりでそう言ったが、緊張で最後まで嚙みまくりだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます