　バラドルというのをご存知でしょうか？　バラエティアイドルの略でその呼び名からも分かる通りバラエティで主に活動しているアイドルの事を指します。

　私もそう呼ばれているアイドルの１人で、ファンの皆様のおかげで多くのバラエティ番組にレギュラーとして出演させて頂いています。

　そんな私にこの日、新たなお仕事の話が舞い込んできました。

「私がＭＣですか？」

「はい、いかがでしょうか？」

　ＭＣの仕事、アイドルとしてもバラドルとしても今日までそれなりに仕事をこなしてきた私ですが、ＭＣの仕事はこれが初めてでした。

「バラエティ番組での仕事を数多くこなしてこられた木南さんにはそろそろ良い時期ではないのでしょうか？」

「確かにそろそろＭＣのお仕事もやってみたいとは思っていますが……」

　それは何度も思って来た事でしたがＭＣというもののプレッシャーを１人では支えきれ無さそうで自分からは言い出せずにいました。

「初めての事というのは誰でも不安なものです。私がサポートしていきますので２人で頑張りましょう」

　マネージャーのその言葉は私１人では押し潰されてしまいそうなほど重いプレッシャーを押し返してしまうほど力強く、とても頼もしく聞こえました。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい