枡田霧彦 〜マスダキリヒコ〜
「真志乃の真っしろラジオ~」
真志乃がパーソナリティを務めるそのラジオは今週も『ナゴミチャンネル』内で生放送を開始した。
「真っしろ~ 真志乃です。先週に引き続き今週も和水プロダクション主催の夏フェスに出演するアイドルがゲストに来てくれました」
「真っしろ~ 枡田霧彦だ」
「はい、という事でいつもの人です」
「いつもの事ながら扱いが雑だな」
真っしろラジオを定期的に見ているリスナーならば見慣れた志乃と定期的に登場する所為で準レギュラー扱いになっている枡田霧彦の掛け合いでオープニングトークは終わった。
「はい『ふつおた!』」
「真っしろネームの前に改めまして枡田霧彦と真志乃です。改めて真っしろネーム『鳴かぬならこっちが鳴くぞホトトギス』いつもの人だな」
「ホトトギス見てる?」
志乃はそう言うとカメラに向けてぶんぶんと手を振った。
「はい、読むよ。『志乃さん、霧彦、真っしろ~』お前、また呼び捨てか!」
「真っしろ~」
「『夏フェスのチケットが当選したから行きます』ってわざわざ『ふつおた!』報告しなくても毎回俺たちのライブは皆勤賞で来てるだろ」
霧彦がそう言うとナゴミチャンネルのコメント欄に真っしろラジオ宛に「サーセン」というコメントが腹の立つ顔文字と共に送信されてきた。
「夏フェスだけど、練習してます?」
「ホトトギスが毎回ライブの感想で俺だけ辛口評価してくるから毎回本気でしている。先に言っておくけど、去年の夏フェスから新曲出して無いからそこだけは勘弁してくれよ」
「ホトトギスにはいつものステッカー送り付けときます。送り返してこないように」
「じゃあ、2通目読むぞ」
初回から毎回メールを送って来る『鳴かぬならこっちが鳴くぞホトトギス』に対していつもの忠告をして2通目のメールに移った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます