魔法って何だろう・7/7
◇集団ヒステリーも、『誰も認識していない』から無いのも、
「そんなの思いこみじゃないか!」
もっともである。
しかし、ミクロの世界では、これは割と当たり前に起こる。
ミクロの世界……原子、電子……素粒子の世界になると、その存在は「確率」で表される。
粒子性と波動性の混在である。
素粒子の世界では「状態の重ね合わせ」という現象が起こり、2つの状態が混在しうる。
この状態が決まるのは「観測したとき」だけである。
観測していない状態で、どちらの状態かを決めることは出来ず、観測した後は、もう一方の状態へ変化することはない。
こんな事実がある。
よく引き合いに出されるのは「シュレーディンガーの猫」だろうか。
(これは粒子崩壊だったか?)
ある箱に入れられた猫の生死を外から観測することは出来ない。
猫の生死は、ある粒子の崩壊が起きたかどうかで決まる。
粒子の崩壊は確率的に起こる。
猫は死んでいるのであり、生きている。
箱を開ければ、どちらかの状態に決まるが、箱を開けなければ、どちらの状態でもあり得る。
(観測不能だから)
……このとき、猫の生死を決めるのは、誰か。
◇こんな話もある。
超能力の検証をする場合に、超能力が『成功』するかどうかは、観測を行う側……たとえば、科学者……が信じているか否かであるという。
このとき、本当の超能力者は、超能力者本人、ではなく、観測を行う科学者ではないか、という話だ。
なにせ、成功、失敗を分けるのは科学者の側の心持ちしだいなのだから。
◇いつになく多くの例を挙げた。
紹介した例は皆、「誰がどう考えるか」に基づいている、ハズである。
不可思議な現象に対して、ミクロの世界の事実について、認識した瞬間に成立していると言えるのではないだろうか。
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