第43話告白

そんなわけで、月に一回の大瀧エージェンシーのライブに定期的に出演させてもらえることになった。

仕事が忙しいときは、休ませてもらえるし、ライブ出演後、すぐ会社に出勤ということも認めてもらった。

とにかく、企業芸人に優しい、時間に余裕をくれるライブだった。


そんなある日、家に日本橋で発刊されてる

、ポンタブという情報誌が届く。


そういえば、この前取材を受けたっけな。


数週間前にラジオのゲストで呼んでもらったとき、ちょうどポンタブの編集の人が来てて、

そのまま取材してもらった。


「見本誌ができたら、家に送ります!」


そんなわけで、家に見本誌が届いたのだ。

すぐに目を通して見てみる。


「今年で芸歴20年、原田おさむさん。」


僕の事をすごくよく書いてくれていた。

ありがたかった。

そしてそのまま、その日は疲れていたのですぐに寝た。


その次の日、


「パパ、パパ!」


長男が、寝ている僕を揺すって起こす。


「・・・なんやねんな?」


「・・・・パパ、」


「なに?」


「パパは、お笑いの人なの?」


「・・・・!!!!!」


いきなりの質問。

正直あせってしまった。

なぜ?突然こんな事を聞いてくる?


ふと見ると、息子の手には、僕の事が書かれた情報誌、ポンタブが握りしめられていた。


読んだのか?!


「パパは、・・・・・お笑いの人なの?」


そう息子も小学三年生。

字もきちんと読める。

そして、テレビだって見る


そんな歳になっていた。

そんな歳になっていたことを、忘れていた。


ついに息子が聞いてきた、


そして、


正直に告白する時が、来たのだ・・・・・


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