第4話デート
彼女と僕の家はけっこう離れており、会うのにいちいち喫茶店とか、そういうのではなく、
せっかく離れた二人が会うのだから、USJに行こう。
とか、映画館に行こう。
とか、必然的に目的が生まれ、また、必然的にデートという形になった。
彼女の言うように、無理してあんまり喋らないようにしたら、
「なんで、今日は静かなん?」
と、聞いてくる。
やはり適度に喋るべきなんだな。(^^;)
そして、デートすると、終わりはいつも夜になった。
彼女を駅のホームまで見送る。
「じゃあまたね。」
そして、また、がある。
また目的地まで2人で行くデート。
そして、夜になると彼女は電車で帰る。
そして、何度目かのデート。
けっこう夜も遅くなってきたので、
「じゃあ、そろそろ帰らないとあかんな。電車なくなるし。」
「・・・もう。」
「・・・・??」
彼女が怒っているようだ。
何か、気に障る事でも言ったのかな?
「なんで、そんないつもいつも、最終の電車の事とか、時間とか気にするん?」
「えっ?だって、夜遅くなったら、悪いし。」
「悪い?誰に悪いん?」
「えっ?実家のご両親とか・・・」
「そんなんね。まだ会ってるのにね、帰りの事ばかり気にすんのって、逆に相手に失礼なんよ!」
「そうなんや。・・・ごめん。」
でも、よくよく聞いてみれば、
彼女は、遠回しに、もっと僕と一緒にいたいと、言ってくれていたのだ。
そう、そう言ってくれていたのだ。
結構、積極的な女性だな。
と、思った。
ここまでは、順風満帆に見えた。
彼女なら、彼女にはいつか、
僕が芸人であると、告げよう。
そう思っていた。
そして、デートして数ヶ月後、
思い切って彼女に聞いてみた。
「ねえ、お笑いって好き??」
「お笑い?・・・大っ嫌い!!」
彼女は即答した・・・・・(>_<)
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