第83話 リバーシ大会⑧
クリリが決勝まで残ったよ! 準決勝の相手の爺さんはとっても強いみたいで苦戦してた。タケルまで
「やばいなぁ。準決勝でこんな強いのと当たるなんて。ついてないなぁ。」
なんて弱気発言してたからホント心配だったよ。うんうん、よかったよ〜。
「絶対勝つと思ってたよ〜。クリリ〜やったね!」
クリリに声を掛けると手を振ってくれた。
「まさか、ジョージに勝つとは。本当に強かったんですね」
いつの間にかプリーモ商会のルイスさんが横に立ってます。
「クリリは強いって言ったでしょ〜。ところで従業員の強い方はどうなったんですか?」
「はっははは。とっくに負けましたよ。思ったより強い人多かったですね」
決勝の相手かと思ったけど違うようです。
「おい、決勝始まるぞ」
タケルの声でクリリの方を見るともう椅子に座ってます。決勝の相手は30代くらいの男性です。
爺さんより強かったらどうしようかと思ってたけど、全然大丈夫だった。強いといえば強いけどクリリの敵じゃなかった。
「クリリは試合を経験した事で前より強くなったな」
タケルが嬉しそうです。絶対またリバーシの相手させられるね。クリリも大変だよ。
優勝したクリリは表彰されて賞金を貰った。2位はクリリと決勝であたったマーケンさん。3位は、3位決定戦で勝ったジョージさん。ジョージさんの方がマーケンさんより強いと思うけど、トーナメントだから仕方ないね。
「本当に優勝するなんてクリリすごいわ」
コレットさんもクリリの表彰される姿を見て喜んでます。
「なんかお祝いしないと」
今日はもう帰るからその前に王都で買いたいな。
「お祝い何がいいかな」
「お祝いは物よりパーティーとかしたらいいんじゃないか」
「それいいかも。クレープでケーキ作ってもいいし。ホットケーキミックスでドーナツ作ろうかなぁ。」
「ホットケーキミックスのドーナツか懐かしいよ。パーティーで決定だな」
タケルがひとりで喜んでるよ。
「うーん。でも財布とかいらないかな」
高額な賞金貰ったし財布いるよね。
「財布? ああ賞金貰ったからか。確かにどこに置いとくかだな。でも財布に入れて持ち歩くのは危険だろ」
「銀行とかないの?」
「ギルドカードに入れとくことはできるけど.....。クリリまだ10歳だからな。ギルドは12歳からなんだ」
ギルドって銀行みたいなこともしてるんだ。でも12歳にならないとギルドに入れないとは知らなかったよ。
「マジックカバンとかアイテムカバンみたいなのあるんだよね。それプレゼントしようか。クリリは魔力あるから使えるでしょ?」
「そうだな。マジックカバンだったら本人しか取り出せないからお金入れとくのに便利だしいいんじゃないか」
タケルがやっと賛成してくれた。
「でもどこで売ってるの? それともダンジョンとか行かないとだめなの?」
「王都の魔石店なら売ってるだろ。中の大きさは本人の魔力次第でいくらでも増やせるからな。でも買わなくても、確かあったと思う」
タケルがなんかごそごそしてる。
「いっぱい入れすぎると思い出せないものは出てこなくなるんだよ。あーやっぱりあったよ。ほら、これならいいだろ」
タケルはリュックを差し出してきます。
「これマジックカバンなの?」
「そう。ダンジョンの宝箱から出たんだけど、俺には必要ないから忘れてたよ。クリリに似合うだろ」
クリリがリュック背負った姿早くみたいな。
でもタケルが優勝祝いにマジックカバンあげるのならやっぱり私はパーティーの準備だね。
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