第73話 防御魔法2
「なんだ今のは......」
タケルが何か呟いてます。
「続けて攻撃するからバリア維持しとけよ」
私の扱いがぞんざいになっている気がします。
タケルから今度は氷のような攻撃が来ますがそれも弾かれて、タケルに帰っていきます。段々攻撃が強くなっているようです。次々とあらゆる魔法で攻撃してきますが、私のバリアは無敵です。
クリリが怯えてるようです。それを見て
「タケル、もう終わろうよ」
と声をかけました。はっとしたようにタケルは攻撃をやめました。
ほっと息を吐くと私もバリアをときます。
なんだか小腹がすいてきました。やっぱり魔法って体力使うんですね。
「どういうことだ。攻撃魔法は使えないんじゃないのか?」
「攻撃じゃないよ。自衛だよー。目には目を、歯には歯だよ」
私の説明にタケルは首を振ってます。
「やっぱり非常識な奴だな。それってバリアじゃないだろう」
何かブツブツ言ってます。失礼ですね。でもこれで温泉が近づいたかな。
「ナナミさんすごいよ。攻撃を威力そのままで相手に返すなんてビックリだよ」
クリリは素直でかわいいです。
「クリリも小腹がすいたでしょ。朝の雑煮のお餅あまったからお汁粉作ってるの。食べようね」
「わーい」
「待て、師匠の俺にもあるんだろうな」
仕方ないですね。へそを曲げられて温泉行けなくなっても困ります。
お汁粉を温めなおしてると、コレットさんが来ました。タケルと違ってお汁粉の匂いに釣られたわけではないです。
「ナナミさん、傘とレインコートが売り切れたんですが、まだ在庫ありますか?」
傘とレインコートは一応置いてあるけどあまり売れてなかったのにどうしたんでしょう?
「あるけど、どうして急に売れたんですか?」
「私が昨日雪が降ってるからって買って帰ったでしょ。旦那のも買って帰ったから今日レインコートと傘で出勤したんですよ。どうやら評判が良かったみたいですね。騎士の方が買いに来られてます」
「雨の日はローブ着てるし、魔法で雨弾くって言ってたから売れないと思ってたのに」
「魔石高いからな。それに微量とはいえ魔法をずっと使うのは燃費悪いからな」
街の見回りで忙しい騎士にはレインコートと傘は気に入ってもらえたようです。
そして騎士が着ていると評判になったおかげでレインコートと傘は爆発的に売れることになった。コレットさんのおかげですね。
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