第71話 雪がこんこん



朝起きたら雪が積もってた。この世界には天気予報なんてないからびっくりしたよ。あれ? 天気予報ってないよね? 私が知らないだけであるのかな? 後でクリリに聞いてみよう。

窓から覗き見る外の風景はまるで別世界のようです。雪が日に照らされて輝いてます。

クリリとコレットさんは無事にこれるかな? 電話がないからこういう時不便です。


クリリが来るまでに朝食を作っておかないとね。早速下に降りていきます。


朝食が丁度出来上がるころクリリが裏口のドアの鍵を開けて入ってきます。


「おはようございます」


「おはよう! 寒かったでしょ~ほらこれでも食べてあったまってね」


出来たばかりの料理をお椀にすくって入れます。

クリリびお椀渡すと中を見て呟きます。


「これお餅だよね」


「雑煮って言う食べ物だよ。醤油味のスープに野菜とお餅を入れてるの。美味しいし暖まるでしょ?」


「うん。寒いのが吹っ飛ぶよ」


私も一緒に食べることにします。お店の中は暖かいけど雪を見たから寒さを感じます。


「うんやっぱり雑煮美味しいね。このカマボコもいいよ~」


「お餅美味しい。スープの味も染みててサイコー!」


暖かい雑煮を食べたおかげで身体がポカポカしてます。


「出てくるときタケルさんが今日はあまり客が来ないだろうから店はコレットさんに任せて、魔法の練習をしないかって言ってたよ」


やっぱり雪の日は買い物には来ないんですね。


「魔法の練習? ここでするの? 危なくないの?」


「シールドはるから大丈夫だって言ってたよ」


シールドがどいうものかは分からないけどタケルにお任せしましょう。


「生活魔法しか使ったことないからワクワクする。クリリはどんな魔法使えるの?」


「俺は火と風の魔法が使えるよ。でもコントロールが下手なんだ」


クリリがしょぼんとしてます。


「大丈夫よ。タケルが教えてくれるんだから、すぐ上達するわよ。本で読んだけど本を読むより上手な人に教えてもらうのが一番だって書いてたわ」


私がそう言って励ますとクリリは目を丸くして笑った。


「その作者の人面白い人だね~」

















  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る