第21話 開店初日5



食べ物がダメだとするとやっぱりあれでしょ。日本人が引っ越しとかで近所に配るあれです。日本にいるときに贔屓にしてた中村商店の米屋も年末になるとくれてました。うすーくペラペラでしたが役に立ちました。古くなったら雑巾になりますしね。え?えわかりました。そうタオルです。

ショルトさんは私が百均でタオルを買うのを待つでもなく、外に行ってしまいました。タオルで大丈夫か確認したかったのですが仕方ありませんね。食べ物じゃないから大丈夫でしょう。


『カランカラン』


お客様です。


「いらっしゃいませ」




7時すぎにやっと最後の客が帰って行きました。最後のお客さんはオールド眼鏡目当てに並んでいたそうですが、並んでいる時に色々聞いたらしく、マヨネーズとカップ麺とジャムも購入してくれました。開店祝いのタオルを渡すと目を見張って、受け取ってくれた。


「これは変わった手ぬぐいですね」


「私の国では《タオル》と言います。手や顔を洗った後に拭くのに便利です。水分を吸収してくれますから」


あれ。でも洗った後の乾燥も魔法使うのかな? その辺がよくわからないのよね。まあ、いいでしょう。とにかくこれが本日最後のお客さんなんだから。


「ありがとうございました」


最後のお客さんはなぜかタオルを首に巻いて帰っていった。入れ違いにショルトさんたちが入ってきた。


「今日はありがとうございました。本当に助かりました。」


「仕事ですから、気にしないでください。それよりカップ麺まだありますか?買って行きたいんですが…」


どうやら最後のお客さんはショルトさんたちになりそうです。ショルトさん達ははカップ麺ジュースや以外にも鯖缶と焼き鳥の缶詰も買ってくれました。お金はいらないと言ったのですが、そういうわけにはいきませんと言って払って行きました。律儀な人です。


とにかくこれでゆっくり休めそうです。



本日の売り上げ


オールド眼鏡 263個 2,630,000円

眼鏡チェーン 34個 10,200円

眼鏡クリーナー 197個 59,100円

眼鏡ケース 212個 63,600円

カップ麺 864個 254,400円

塩 35個 35,000円

砂糖 45個 45,000円

塩コショウ 25個 25,000円

飴 96袋 48,000円

マヨネーズ 946個 473,000円

ジャム 754個 377,000円

鯖缶 8個 2,400円

焼き鳥缶 8個 2,400円

ジュース 25本 7,500円



売った個数:3584個 仕入れ値段:358,400円 売り上げ金:4,032,600円








  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る