第8話
それから1回出して、やっと柔らかくなってくれた。
シャワーでお互いを洗い合い、服を着た時に彼女が言った。
「時間が1時間も延長になったけど、その分はサービスにしとくね」
俺は意味が分からない
「じゃ・・・3万円」
ポカンとする俺の顔を見ながら彼女が言った。
「紹介してくれた人に聞いて無かった?」
「聞いてない」
「そうだったんだ。私はデートクラブから派遣されて来たの」
「・・・・・?」
その時までデリヘルはよく利用していたが、デートクラブは知らなかった。
デリヘルでは原則本番行為はないが、ここは有りらしい。
「土日のアルバイト。会社の仕事だけでは大変なのよ」
俺は怒りよりも自分を罵った。
こんないい女が俺を選ぶ訳が無いじゃないか。
何で最初に考えなかった?
彼女のリードが上手過ぎた
金を払う時に彼女が言い出した。
「もし、もしもまた会いたくなったら電話して」
「時間は今日ぐらい長くなってもいいから、この値段でいい」
「次からホテル代は私が持つ」
直に会えばピンハネされない
渡された電話の番号のメモ、俺は捨てられなかった。
それ程に彼女は良い女だった。
家にたどり着き、俺は電車の中での考えを整理した。
これは完全に仕組まれたシステムだ!!
と言う事は、無料のあのサイトに有料の人間が潜り込んでいるんだ。
そして、いいカモを見つけて別のサイトに連れ出す。
と言う事は、里奈も歩美も一味?
そうさ、それに違いない。
そうか、一体幾ら使った?
20万か?30万か?
・・・・・遣られた!!
よーし、裏を暴いてやる!!
そう決めた俺は、今度は他の無料サイトに登録した。
前回と全く同じ遣り口だった。
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