第1.5話もしかしてのその次は-オマケ-

「その後のお誘いはいつになるのかな?半藤」


10年前から変わらない笑顔で俺の方を見てくるセンパイを見て思わず赤くなってるであろう顔を背ける。

6年前に再会したときはさっきみたいな気障な誘いどころか声をかけられて思わず言葉も出なかった。

でもそのあとのいつもの笑顔にまた惚れ直した。お互い変わったこともあるが俺にとっては些細なことだったし、メリットや惚れ直すことの方が多かった。

例えば身長でセンパイを抜かせたとか…

唯一今の現状に不満があるとすれば未だに年下扱いが抜けてないのと、俺ばっかり惚れてることくらいだ。


だからこれは俺からの少しの反撃

「そうっすね…今度の土曜、どうですか?」

海の見える美味しい珈琲がある店でも行きましょうと続けると驚いた顔の後、少し顔を赤らめ笑顔を見せるセンパイがいた。


小5の俺、よくめげずに頑張ったな、褒める


「やった!さっすが半藤!」

「いえいえ、これに免じて1個教えて下さい」

いつから俺を見てくれたんですか?


センパイは目を見開いたあと、少し考えるそぶりを見せて真正面から俺を見た


「卒業式の日、花をくれたときよ。もしかしてって声かけたのだって確信犯だったんだから。」


…やっぱりこの人にはかなわない



もしかしてのその次は

惚れたが負けの負け戦

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小さな恋物語 極月 優輝 @clop_violin

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