プロローグ(きらめく日常)

 終わりのない日常。窮屈さの中でもがく隙間すらない。暗闇の中、一筋の光がはるか彼方に見えた。そこにたどり着くまでにいやでも脳裏にまとわり付く様々な光景。私は思い出す。かつてひどい目に合わせた人々のことを。嘘やエゴによってあなた方の人生を台無しにしました。今からでも遅くないから、どうか正しい道を歩んでください。


 冷凍庫を開けると手紙が入っている。忘れ去られたラブレター。差出人に心当たりがない。かわいらしいシールを剥がし、中身を確認した。見覚えのない名前。遠回しの好意。凍りついた過去はやがて常温に戻り、束の間の躊躇ののち、紙飛行機となって消えた。


 私たちに必要なもの。人とのつながり、街の明かり、人為的取決めファンタジーストーリー


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る