第316話 お爺ちゃんとお出かけしよう【ピクニック【中編】】

お弁当の準備も出来た、一瞬、リーヴスラシルのご飯忘れて、泣きそうになってたけど、ちゃんと追加して、作ったから問題ない。

「最近、姫様が、我を苛めているような、気がしてならない」

「リーヴスラシル君、そんな事ないよ、多分だけど、鍛える為に、何は、谷底みたいなのがあるから、それじゃない?」

「そうですかね、それなら、いいですけど」

「ウィン殿に、相談して、少し心が、晴れました」

「それなら、良かったよ」

 リーヴスラシル君も、とし頃だったんだね、マリアも確かに、最近扱いが、不慣れになってきたけど、あのとしで、考えているのだから、大変なんだろうなと、思いながら、歩く私――。

「マリア、ピクニックの山まで、結構歩くらしいけど、大丈夫?」

「この体なら、身体強化使っておけば、大抵は、大丈夫です」

「お姉様、心配してくれて、ありがとうございます」

 始めは、行く時に、赤ん坊で、行けば、ダイトカイトお爺ちゃんが、抱っこしてくれると言っていたが、久々の森を歩くので、自分の足で、楽しく行きたいなと思っていたので、断ってしまった。それでも、疲れてら言ってねと言われているので、ゆっくりと歩く事にしている。

「マリアちゃん、精霊山は、初めて行く所だから、緊張とかしていないか?」

「ダイトカイトお爺ちゃん、緊張よりも、ワクワクしてる方が、強いから凄く、楽しみです」

「それよりも、この森て、モンスター居ないですね」

「ここは、精霊様の管轄かんかつで、たまに、沸く以外は、基本的に、居ない場所だな」

「いても、我が、狩っているので、姫様、問題ないぞ」

「そうなんだ、ありがとう」

 なんか、久々に、姫様からお礼を言われた気がする。最近、我は、何故か、感情と言うのを覚えたせいか、涙もろくなったものじゃのお」

「マリア、モンスター出ないなら、これの武器をしまっておいてよ」

「弓、矢、短剣ですね、いいですけど、短剣は、何かと使うかもしれませんので、こちらだけでも持ってたらいかがですか?」

「そうだね、分かった、これだけは、持っているよ」

「えっと、なぞのチャックを出して、預かった物を入れる」

「おや、マリアちゃん、その便利なチャックは、何かな?」

「ダイトカイトお爺ちゃん、それね、マリアの事が、好きになった、男の子からのプレゼントだよ、名前はね、ルーンシタインベル・ユウキ君だね」

「ルーンシタインベルて、あのエルフの一族か……」

 お姉様、その言い方だと、お爺ちゃんが、戦争でもしにいくように、聞えるけど……。

「ダイトカイトお爺ちゃん、別に、僕は、彼の事は、好きじゃないから大丈夫だよ?」

「そうか、なら問題は、ないか」

「危うく、ちとピクニックを一瞬抜け出して、狩に行く所じゃったよ」

「転移魔法さえ、使えば、あの街なんて、簡単に……」

 やっぱり、禁止用語のようだから、気をつけて発言しないと、街が大変な事になる所だったよ。

「ま、実験で、出来た物だったので、それを一個貰いました」

「お姉様は、物を渡す瞬間に、断って、「ごめんなさい」をしていたので、持ってないです」

「我も、言われたが、斬りかかろうとした所、正気を取り戻して、もらったゆえ、問題なかったが……」

「そのユウキとやらは、節操がないのぉ」

「多分ですが、お土産渡しの感覚で、渡したみたいです、ユウキ君のお姉さんが、そう言ってました」

 話をしていると、時間が経つのが、早いな……、そろそろ山の麓に、つきそうだ。

「そういえば、お婆ちゃんて、いつ頃会えますか?」

「私も、会った事無い」

「今、国境で、争いがあるらしく、そこで、街の住人達を助ける仕事をしているから、当分は、戻ってこれそうにない」

「「そうなんだ」」

 ウィンお姉様も、僕も、未だに、お婆様に、会った事がない……、騎士をしているらしく、凄く忙しいらしい、どんな人か会ってみたいものだ。

「そろそろ、精霊山の入り口に着くが、登る前に、お昼ご飯を食べておいた方が、良いじゃろう」

「お弁当作ってきました、お弁当箱が、三個ありますが、一個は、おにぎり尽くし、もう一個のおべんとうが、揚げ物で、もう一個が、焼いたり、煮物が、入ってます」

「順番に、取にきてください」

「マリア、私から頂戴」

「あ、デザートは、苺大福なので、楽しみにして下さい」

「マ、マリア、それ、闇?」

「ん、餡子の大福に、苺が入った物ですよ?」

「やみなんて、入ってませんよ?」

「なら、いいや……」

 お姉様が、昨日から闇と言う単語を、良く言っていますが、どうしたんでしょうか。

 マリアが、無自覚に言った闇が、どうしても気になって仕方ないが、考えてもしょうがないか……。

「姫様、ありがとうございます」

「リーヴスラシルは、大盛にしてあるから、ゆっくり食べてね」

「解りました」

「お爺ちゃん達も、大盛用のお弁当用意しました」

「孫の弁当は、本当に、美味いものだな」

 こして、精霊山に、登る前に、お昼ご飯を食べる事になり、食べ終わってから山を登る事に、この後に、出会う妖精達は、どんな者なんだろうと思いながら揚げ物をゆっくりと食べるのだった。

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