第315話 お爺ちゃんとお出かけしよう【ピクニック【前編】】

朝になり、元の姿に、戻っている。「うーん」と背伸びをすると、隣には、お姉様が眠っている。起こさない様に、ゆっくりと転がり、なぞのチャックから、水色の液体を取り出して、飲み干した。いつもの七歳児になり、ゆっくりと起き上がる。

「さて、お姉様の為に、朝ごはんでも作りに、いきますか」

 そんな事を言って、ベットから起きて、部屋を静かに、出ていく――。食卓のキッチンにくると、何人かのお爺ちゃん達が、料理をしている。

「「「マリアちゃん、おはよう」」」

「お爺ちゃん達、おはようございます」

「今日は、ピクニックと聴きましたが、皆で、行くのですか?」

「んー、何人かのお爺ちゃん達は、用事があるから、行っても、七人~八人くらいが、付いて行く予定だったはず」

「解りました」

 なら、取りあえず、お弁当は、十二個作っておけば、間に合うだろう。昨日、烏賊を一夜干しに、したのが、あるから烏賊リングでも作って、あげていくかな?

 お昼に、食べるお弁当を黙々と作っていく、勿論具は、お姉様が、好きな食べ物が中心だが、問題は、ないはずだと思いながら、あげた物は、揚げ物用の箱に、入れていき、魔法で、揚げたてを維持しながら、作っていく、パンか、ご飯で、悩んだが、今回は、おにぎりを作る事にして、黙々と握っていく。

 それから、時間も過ぎた頃、食卓の扉が、勢いよく開くと、お姉様が、起きてきた様子だった。

「マリア、おはよう」

「起きたら、いないだもん」

「お昼に、食べるお弁当作ってました」

「ウィンお姉様、お口を開けて下さい」

「あーん、ん、これ、ハンバーグだ」

「甘くて、美味しいよ、マリア」

「それは、良かったです」

 余った、具をお姉様に、食べてもらっていく、勿論、「あーん」をして、食べて頂く。そこに、ダイトカイトお爺ちゃんが、食卓に入ってくる。

「ウィンちゃん、マリアちゃん、おはよう」

「「おはようございます」」

「今日のピクニックだけど、どこかに、行きたい所あるかな?」

「僕が、行きたい所がありまして、昨日書庫で、調べておきました」

「妖精の山、精霊山せいれいざんに、行ってみたいです」

「精霊様には、昨日、念話で、許可を貰ってます」

「そうか、精霊山だな、よし、蜂蜜とか、甘い物を持っていくとしよう」

 あれ、昨日、念話かぎりだと、そんな話題でなかったけど、何に使うだろうか?

「マリアちゃんは、気になってるて、顔しているね」

「あそこには、妖精とかがいて、甘い物が大好きなんだよ」

「お土産として、甘い蜂蜜、甘いお菓子等を持っていくと、喜ばれるぞ」

 それは、知らない情報だ、会いに行くなら、僕も何かお菓子とか、アイスクリームとか作って持っていくかな、それに、もしかしたら、妖精さんは、苺大福食べるかな? と思いながら、おやつの準備に、取り掛かる。

「マリアちゃんも、何か作って持っていくんだね」

「はい、お土産作るの楽しみです」

「皆さんの分もあるので、向こうに行ったら、お渡ししますね」と僕は、笑顔で答える。

「そういえば、マリア?」

「ウィンお姉様どうしました?」

「闇は、『メッ』だからね」

「お姉様、今朝ですよ?」

「忘れているんら、いいや、何でもない」

「変なお姉様」

 マリアの事だから、てっきりおやつに、闇鍋を持っていきそうだと思って、聞いてみたけど、大丈夫だったようだ。昨日の単語は、凄く気になるだけあって、食べちゃいけない気がしてならなかった。

「ドーナツとかも揚げようかな?」

「さっきまで、揚げ物してたし、他に何を揚げようかな……」

 その後、出来上がったおやつの試食を食べていたら、朝ごはんを食べなくてもお腹がいっぱいになり、結局食べずに、準備をして、午後になるまでまったのであった。

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