第149話 お爺ちゃんの家に長くお泊り【邪神龍魔法闇の書【禁断】編3】

 気づくと書庫がある部屋の床に正面から倒れている。起き上がり辺りを見渡すと? 先ほどまでに居た所と異なる場所に居る。


 僕は、改めて、先ほどの記憶を思い出す。クエストを出すと言っていた気がする。そうなるとここがスタートになるのだろう。僕は、書庫の周りを端から端を歩き回り調べていく――


 「ここの書庫不思議な事に、本の入れ方がページを捲る側に並んでいる。これだと何の本か解らないかな?」 僕は、一冊の本を手に取ると不思議な事が起きる。取り出した本棚の本が自動的にまた埋まるが、タイトルが書かれている方が向く、そして、僕の手のひらにある本を見てみると? 不思議な事に、中身のない本が手にある。いつからだとうか、本が本棚に戻り中身が空になると言う事が? 不思議になりながらも空になった本を書庫にある机に乗せる。


 そして、表紙の内容を声に出して呼んでみる。 「真実の心と心理の心」と書かれた本がある。続いて、新たに、斜め上の本を二冊ほど同時に抜くと、手の重さがあった本が軽くなりまた取り出した所に、本がタイトルと共に並ぶ……


 二冊の本のタイトルを呼んでみると? 「心は、其方の鏡となりて」と「心の傷は、形になりて表現する」そんなタイトルの本が本棚に埋まる。 空になった本を再度書庫の机におこうとすると先ほど置いてあった本が何故か二枚の白紙に変わっている。紙を持ち上げて紙を確認するがどこも不自然な所はなくただの白紙だった。そして、また二冊の本を紙の下に二冊重ねて置いてから書庫の本棚に足を向けてこっそりと机の上を見る。すると重なって居た本が順番に開いて、周りの紙が変化して、只の紙に変わる事が見られる。なんとなく仕組みが理解出来た僕の行動は、早くなると同時に、本棚から本を謎の順番に机に乗せていく事にする。するとみるみるうちに、紙となりそして束になり本棚から本が抜けなくなる。


 不思議と思いながら、端から順番に、本に触れて本を取り出してみるが、びくともしない。


 そして、あたりを見ていると、先ほど壁になかった本が、飾られている。その本に手が伸びて、本を両手で持ち上げると不思議な音がガチャンと聞こえる。


 この本を抱えた状況で、壁に飾られていた本がある事に認識できるが、二冊目から何故か魔力が吸い取られていく事が解る。「まさか呪いの類かと内心思った」実際は、先ほど手に取って持ち歩いていた本がいつの間にか書庫の机に並べられている。これは、パズルなのかなと思いながら書庫にある紙と壁に飾ってあった本の中身を赤い色をした謎の本に挟んでみると不思議な事が起きる。


 頭の中に、先ほどの声が聞こえてくる。


 「少女よ、それが答えだ」何がと思いながら右手に持っていると本が自動的に捲り始める。そして不思議な現象を体験する事になる。本の中の紙が不思議な事にペンで書いたように文字が書かれていく事が解ったが、何故か見た事あるスキルの名前がどんどん記入されていく――


 無理やり本を閉じるとその文字が止まる様に消滅する。「僕は、嫌な予感をして、自分のステータスを見るとびっくりした事が解った。


 なんとステータスに載っていたスキルが無くなっている事に気づく、もしかしてこの本は、スキルを奪う魔法の本て事なのかなと少し寒気がするような気持ち悪さに陥ると……


 「おや、完成したようじゃな?」「合格じゃ!」そんな声が僕の脳内に響き渡る。


 僕は、頭から聞こえる老人の声に反応して聞く事にするが、向こうから語る様に話が進まっていく――


 「お主が持っている本は、スキル整理本と言って、持っているスキルを整理してその紙に吸い込ませて、吸い込んだスキルは、本に書きだされるのじゃぞ?」


 「えっ?」意味が解りませんがと心の叫びが口から洩れそうになる。そして、恐る恐る本を開くとさっきの様な感覚はなく、本に僕のスキルが載っかている。意識を集中して指先でなぞると本の文字が消える。消えた瞬間僕は、焦ってステータスを確認すると先ほど消えたスキルが戻っている事が解る。


 「ちなみに、パッシブスキル・アクティブスキルまで整理する事が出来るのが特徴なのだ」気になったので、固有スキルはと聞くと? あれは、本人が身に着けている者の為、何かの方法じゃ無い限りは、本に載せる事は、不可能じゃなと言われる。


 「質問なのですが、これって手でなぞらないと習得できないですか?」「習得じゃないぞ?」「もともと君が持っていたスキルを先ほど儂の力で、本内に吸い込ませただけじゃぞ?」「本来は、そんな事が出来ないのが普通なのだが、この本を手にした者は必ず味あうことになると言うのが、昔からあるこの本の意味なんじゃよ?」


 「ちなみに、慣れれば心の声で、本に移動して使いたいときに、呼び出せて使う事が可能じゃが、この魔法を覚える資格は、魔法の本の章が出来た物とパズルが組み立てられし者が使える代物だからこそ資格として、実感を体験する事で、本の性能等も確認出来たと言う訳じゃよ?」


 「なるほど、それは、便利ですね」「それともう一個いいですか?」


 「何でも聞いてよいぞ」何か孫に言われているお爺ちゃん達の気持ちが何となく解ってくると内心思いながら質問の答えを答えていく事になる。


 「だいぶ理解できました。有難うございます」


 「えっとこの本を閉じるときは、ブック解除と唱えて、ブックオンと言えば、どこの世界にでも開く事が可能て事なんですね」「素晴らしいスキル有難うございました」


 「何か照れるが、次の試練は、時間的にやばいだろうから今後の課題として、取り組んでほしいと我は、思うので大事に使ってくれ――」


 その声が聞こえたと同時に、僕の瞼も閉じて眠りから目を覚ますとベットに寝かされている。右側の手が凄く暖かいなと思いながら右側を向くとお姉様が僕の名前を呼びながら寝言を言っている。


 こうして、本の続きをするのは、家に帰ってからの勉強になると僕は思いながら隣で寝ているお姉様を起こして、食卓へと向かうのだった。


 後で聞いた話だと、本を開いた時から様子が変だったが、眠りについてしまった事を見て、疲れがたまってるのだろうとベットに運んでくれた様子だったが、お姉様も一緒が良いと言って僕の手を握って眠ったと後で教えてもらう。


 こうして、本の解析は、途中だが課題として残して、家に帰ったら少しずつ学ぼうと心に誓うのであった。


 そして、二人は、夕食へと行く為に、食卓へと足を運ぶのだった。

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