第15話 事件

  美貴はゆみちのことが大好きになった。

 用事も済んで、「じゃ私はこれで」と帰ろうとするゆみちに、少女は「行かないでお姉ちゃん!」と泣いて(嘘泣き)すがった。それならと、生駒家でみんな一緒に昼食をとった。しかし、今度は、どうしても一緒に眠ると言って聞かなかった。

 その日、ゆみちは温泉宿に予約を入れていた。

「ちょっとしたことを温泉宿で試してみたかったのですが……」

 そう話したが、その目的はさほど重要でもないとも言い、生駒家に泊まることに特に異存はなかった。さっそくその民宿にキャンセルの連絡を入れた。

 一方、前日から山を歩き、自然の食材をたっぷり準備して、都会からの若い女性客の到着を今か今かと待っていた民宿の若夫婦は、キャンセルの連絡に大層がっかりした。迎えに行くから、せめて当宿自慢の温泉と夕飯だけでも――と懇願してきた。

 それを聞いた篤志は一つの提案をした。

「その民宿にみんなで一緒に泊まってはどうだろう」

 結局、生駒篤志、妻の芳恵、和人、トモ、美貴、そしてゆみちの六人がその民宿に泊まることになった。一番大喜びしたのは美貴であったことは言うまでもない。

 宿へ向かう道には、リニアモーターの埋設どころか、舗装すらなかった。震災や暴風で発生したと思われる倒木や、崩れて露わになった山肌を覆う保護ネットが目立つ中を、生駒レンズ工業の社名の入ったワゴンは、大きく車体を揺らしながら、どんどん登っていった。

 民宿の駐車場にワゴン車が到着すると、笑顔の夫婦が駆け寄ってきた。

 整地されただだっぴろい駐車場の奥に、南に窓を向けた平屋の小さなログハウスがジグザグに六軒並んでいる。一番端には普通の一軒家よりは大きめの三階建のログハウス、そこが管理棟であった。それ以上背の高い建物はなかった。

 建物の大きさに比べ、駐車場が広すぎると感じた和人が訊ねると、三十代ぐらいの宿の主人は、昔、その場所に建っていた大きな老舗旅館のことを和人たちに話してくれた。

 その老舗旅館は五年前の大震災の時に建物が全壊、その後も長い間余震が続いたので、結局、そのまま廃業したという。しかし、一年ほど前に、甲信越州知事から、諏訪安全宣言が出された。上諏訪の町も至るところで復興のための工事が始まり、町の観光産業にもようやく復活の兆しが見えてきたその時に、千葉に住んでいた夫婦が自宅を売却、この土地を手に入れ、小さな民宿を開いたのだ。

 まだ交通の便も悪く、知名度も低く、結果、客も滅多に訪れない小さい民宿に、突然六人もの客。話をする主人は興奮気味だった。

 主人と和人がそんな話をしている間に、美貴はトモとゆみちを連れ、ゲームコーナーと書かれた場所に直行した。そこには、巨大なゲーム装置が一台だけ、無造作に置いてあった。都会のゲームセンターでも見かけたことがないなとトモは思った。他にあるのは、飲食類の自動販売機とネット端末だけだった。

 美貴は、かなり大きなゲーム装置の前でポカンと口を開けたまましばらく立っていたが、みるみる瞳に輝きが満ちていった。宿の夫人がトモ達に話しかけた。

「実は、主人の本職はゲームデザイナーなんですよ。今は仕事はずっと減らしてますけどね。これは開発中の試作機の一台。本当は、宿の売りにしたいところなんだけど、あまりおおっぴらにする訳にもいかなくて、時々宿を訪れる客に、こうしてこっそり遊んでもらうのよ」

 ゲームの定員は二人。プレーヤーは、まず、手、首、腰、そして足首の部分を、ゲル状に近い柔らかい物質で装置に固定する。その物質が体重を支えるのだ。

 ステージはある種のアスレチックサーキットのようなものだ。プレーヤーは全身を使ってゴールを目指す。

 オーソドックスな一本橋渡りや網くぐりなどに加え、あるステージでは体に羽根が生えて、空を飛び、あるステージでは、下半身が尾ひれになり、海を泳ぎ、またあるステージは、無重力の宇宙船の中を手足の噴射ノズルを吹きながら、障害物を避けながら進む。

 美貴はトモと一緒に、夢中で遊んだ。ゲームには、プレーヤーの年齢と性別を配慮してハンデが付けられていた。そのハンデもあってか、日頃、諏訪の自然の野山を駆けまわり体力をつけている美貴の圧勝だった。ハンデなしでも勝てないかもとトモは苦笑した。そして、研究所のヴァーチを使う試験は、もしかしてこんな感じなのかな、とふと思った。

 ――まさかそんなことはないか……。

 ゲームが終わり二人が装置を出ると、そこにゆみちの姿はなかった。宿の夫人に聞くと、一人露天風呂に向かったと言う。その話を聞いて、

「わあ、お姉ちゃんに一番乗り取られたあ!」

と美貴が叫んだ。

 トモと美貴がロビーに戻ると、父や生駒夫婦は、まだそこで話をしていた。特に、篤志はレンズの件で主人と熱く語っていた。ゲーム会社に自慢のレンズを売り込む気らしい。その様子を夫人の芳恵は呆れ顔で見ていた。

 美貴が早くゆみち姉ちゃんのいるお風呂に行きたいというので、トモ達は、この宿自慢の露天風呂へ向かうことにした。

「お兄ちゃん、ここって混浴かもよ。ゆみち姉ちゃん、水着の用意してないから、もしかしてお姉ちゃんの裸が見れるかもね……」

 美貴が意地悪っぽい笑みを浮かべながらそう言うと、トモは、混浴だったら後で入るからいいよ――と少々むきになって答えた。しかし、ここの露天風呂は脱衣場も含め男女しっかり別れており、二つの湯は立派な竹の柵と岩で仕切られていた。

「残念でーした」

と叫びながら、美貴は女性用の脱衣場に駆けていった。


   ◆


 和人とトモが、脱衣所を出ると、湯煙の中にどっしり構える岩風呂が現れた。

「自慢の温泉と主人が言うのも頷けるな」

 和人は言った。ざっと三十人は入れる広さがある。老舗旅館の頃のものをそのまま改装したという。トモも今まで見たこともない浴槽の広さに驚いた。

 そして、隠す必要もないのにタオルを前にあてがい、トモが湯に浸かろうとした瞬間、女湯の方から悲鳴が聞こえた。美貴の声だ。あわてて声の方向に叫んだ。

「美貴、どうした!」

「大変!お兄ちゃん早く来て!」

 トモは急いでタオルを腰に巻き、柵に向かった。高い竹の柵を登るのは難しそうだったので、

隣の岩の部分からよじ登り、女湯の方に飛び降りた。そこには湯槽の前で呆然と立ちつくす美貴の姿、さらにその視線の先に湯に浮かぶものがあった。

 全裸の女性だった。――森川さん……なのか? 体は浮かんではいるが、顔は完全に湯の中に浸かったままだ。長い髪が湯の中に広がりゆらめいている。全く動く気配がない。

 大あわてで飛び込み、湯を掻き分けてすすみ、女性を抱き起こし顔を湯槽から出した。

 やっぱりゆみちだった。声をかけても反応がない。目は半開きのままだ。そのまま抱きかかえ、湯漕から出た。

 トモは、ゆみちを寝かせ、呆然と立っていた美貴からタオルを奪い取り、顔を拭いた。見ると首に紐のようなもので絞められた赤いあざがあった。――誰がこんなことを……。

「も、森川さん!大丈夫ですか。森川さん!」

 呼びかけても、頬を軽く叩いても返事がない。これは人工呼吸しかないのか……。

 学校の防災訓練では模擬人形を使って何度も練習しているが、実際に人間相手にやったことはなかった。無意識にトモの視線はゆみちの整った半開きの唇に向かった。心臓が高鳴った。

 まずはあごを上げて気道を確保して……いや待て、先にやるべきことが……。

「美貴! きゅ、救急車を、救急車を呼んで!」

 トモのその大声に、突然ゆみちの半開きの目が大きく見開いた。

「そ、それはまずい。怒られる……」

 ゆみちは鼻声で言った。トモは、意識が戻ったと喜び、思わず抱きかかえた。

「良かった、良かった」

 涙を流して喜ぶトモに、ゆみちは言った。

「ごめんなさい。ごめんなさい。本当にごめんなさい」

 トモは、全裸で抱き合っていたことに気づいて赤面し、あわててゆみちから離れた。腰に巻かれていたはずのタオルはどこにもなかった。

 遠慮しがちにゆみちの方を再び見ると、彼女は動じることもなく、耳と鼻に付けていた栓を外していた。

「え?」

 それを見たトモはどういうことなのか理解できなかった。


   ◆


「なんだってえー!」

 ログハウスのロビーに大きな声が響いた。トモがそんな声をあげるのも無理はない。

曜サスペンス劇場によく出てくるひなびた露天温泉に浮かぶ美女死体。私はその雰囲気を一度味わってみたかったのです」

 浴衣姿の眼鏡なし眼鏡っ娘は抑揚ない声で説明した。ゆみちが言っていた目的とはこのことだったのだ。彼女はすまなそうに少しうつむいていた。

「じゃ、その首のあざは?」

 ゆみちの首には、紐で絞められたような赤いあざがまだ残っていた。

「これはロープを使い自分でつけました。ちゃんと首を踏ん張って絞めれば、こんなものは簡単につきます。それから、今回のために、何度も息を止める練習をしました。仰向けだと結構難しいですが、うつ伏せなら、今は、五分以上楽に止められるようになりました」

「そんなことのためにわざわざ練習を?」

 やっぱり、トモにはゆみちが理解できなかった。他のみんなも呆れ顔だ。

「本当は美貴ちゃんが発見した時点ですぐ止めるつもりだったんですが、トモ君が来てくれそうだったので、更なるドラマチックな展開が待っていると思い、少し我慢してしまいました。本当にごめんなさい」

「ひどいよお、森川さん!」

「済みません。でも、抱き起こしてもらえた時、本当にヒロインになれた気がして幸せでした。このご恩は一生忘れません。でも、贅沢を言うなら、その後、人工こきゅ……」

 その言葉をトモは大声で遮った。

「わーわーわー、忘れなさい! え、い、え、ん、に、忘れなさい!」

 トモは、顔を真っ赤にして怒る姿に、美貴が口を挟んだ。

「特に綾子ちゃんには絶対内緒よねえ」

「美貴!」という怒号におてんば娘は舌を出した。

「綾子……。ああ、トモ君の彼女ですか。それはそれは」

「ち、違いますう!」

 トモがゆみちと美貴に翻弄される様子に、篤志が笑いながら言った。

「ははは、こんなに慌てたトモを見るのは初めてだよ。ゆみちちゃんは実に面白い娘さんだ」

「はあ、そうですか。理由は解りませんが、クラスでも何故か時々人気者になります。よく仲間外れにもなりますが」

「よく天然とか言うけど、この子の場合、どう呼べばいいのかねえ」

 笑顔の和人もなかなかひどいことを言う。

「天然……確かによく言われます。私も何かそれは違うと思っていますが」

 さらに宿の主人が会話に参加した。

「ところで、今までにもこういうチャンスが何度か巡ってきたんじゃないのかな。修学旅行とか、家族旅行とか……」

「はい。実は今まで何度も挑戦したんです。いつも旅行の際には準備を整え、チャンスを窺っていたのですが、今まで湯槽に浮いているところを人に発見されるという状況を一度も作り出すことができなかったのです。そもそも一番乗りが難しい。山形の小さな温泉で一番乗りを果たせたのですが、準備万端で湯に浸かりずっと待っていても、一向に誰も来ない。あまり長く浸かっているとのぼせてしまうので、時々あがってたんですが、雪も降っていたのでとにかく寒かった。結局、二時間待ちましたが誰も来ませんでした。カモシカには遭遇しましたが」

 どっと笑いが起きた。美貴もゆみちの話を楽しそうに聞いている。

「だから、今回こんな素敵な舞台を用意してくださった宿のご主人や、美貴ちゃん、トモ君には、感謝するばかりなのです」

 相変わらず言葉に抑揚はないのだが、どうやらゆみちは嬉しそうだ。

「ははははははは。傑作だ。これって、何かゲームのネタにならないかなあ」

 民宿の主人の言葉に再び笑いの渦が巻き起こった。トモだけは一人ずっと憮然とした顔で、森川ゆみちを理解するのを完全に諦めることを決意していた。


   ◆


 この事件のせいで、料理の準備が遅れ、もう八時近くになっていた。食堂に案内されて、真っ先に声をあげたのは美貴だった。

「すごーい!」

 その声を聞き、主人が嬉しそうに説明を始めた。

「うちはいつもは旬の山菜を使った料理がメインでして、それももちろん自慢ですが、昨晩は、珍しく野生の猪が手に入りましてね。それで、今日は是非とも来て欲しかったんですよ」

 テーブル一杯に並べられた料理の数々。数々の山菜や茸の料理、鮎の塩焼き、そして、大きな鍋の隣に、色鮮やかな猪の肉。

「雅臣と梨沙さんも来ればよかったのにねえ」と芳恵がいうと、篤志が笑って答えた。

「いやいや、時には夫婦水入らずというのもいいもんだろう」

「そうですね」

 みんなが席につくと、主人が語気を強めた。

「森川さんに頼まれた料理も用意しています。もしよろしければみなさんもご賞味ください」

 その言葉とともに、夫人がゆみちの近くにその料理の皿を置いた。

 何の料理だろうと、トモが覗き込んだ。「うわ。これって……」

 佃煮らしきものが五種類、どうやらどれも虫のようだ。二つが何かはトモにもはっきり解った。蜂だ。それも大きい。もう一つは蝉。トモが顔を上げると主人が言った。

「当宿一番の自慢、五色佃煮です。黒蟻、蚕の蛹と蛾、蝉、それから、すずめ蜂」

 美貴だけはむしろ興味深そうだったが、これにはトモだけでなく、篤志達も顔をしかめた。

「嬉しい。これを楽しみにしていました。ネットで調べた通り、ここはポピュラーな蜂の子ではなく成虫を使ってますね。でも、写真と違って真ん中にさらに大きい蜂が一匹……」

 篤志達は、この宿が、まだ新しいとは言え、あれほど立派な露天風呂を持ちながら人気が今ひとつの理由が少し解った気がした。

「昨日運良く女王蜂を捕まえることができまして、これは半生で仕上げました」

「女王蜂が半生ですと! 何と私は運がいいのでしょう!」

 その喜びようにトモは呆れ果てた。

 ビールとジュースの乾杯で宴が始まった。料理は基本的には素晴らしかった。猪の肉や、川魚、山菜など、トモは食べたこともないものばかりだったが、どれも美味しかった。

 虫の佃煮類は、ゆみちが顔色一つ変えずに食べているのを見て、美貴と篤志も挑戦してみることにした。美貴は、どれも一口ずつ食べた後、「どれも変なあじー」と言ってやめた。挑戦するだけ凄いとトモは思った。

 一方、篤志はずいぶん気に入ったようだった。

「こりゃなかなかいけるぞ。日本酒に合うよ。特にすずめ蜂が美味い。みんな、食べてみないか?」

 篤志がすずめ蜂を挟んだ箸を向けると、トモは激しく首を振った。にやにやしながら、続いて横の妻に目を合わせたが、芳恵も顔を逸らした。

 和人も義父の様子を見て、食べてみることにした。そして、一口食べて表情が変わった。

「これは美味い!」

 どんどん箸が進んだ。蛹が一番だな――という父の言葉に、うげーっとトモは思った。

 ゆみちは、「念願だった伝説のムシクイーンになれました」などと、訳の解らない感想を述べた。

 あんなやつのこと考えちゃだめだ……と心の中で何度も言い聞かせながらも、トモはそんなゆみちが気になって仕方がなかった。


   ◆


「やだやだあ! お兄ちゃんとお姉ちゃんのまん中でねるう!」

 そんな美貴のわがままは今度ばかりはさすがに通らなかった。結局、二つのロッジに男女別れて眠ることになった。

 部屋に入ると、トモは、和人の前で、篤志にあの長い一日の話をした。

 異星言語科学研究所のこと、救光教信者のこと、綾子のこと、そして、渉からのメールのこと。篤志は、時々相槌を打ちながら、優しい顔でトモの話を聞いた。

「まだ早いと思っていたが、なるほど、確かにあずさのあの論文を見せる日が来たようだな」

 篤志のその言葉に、和人は鞄から一枚のカードを取り出しトモに渡した。

「お母さんの論文だ」

 トモは、きょとんとした顔で、それを受け取った。

 篤志は頷いて「あずさのことはトモに託したよ」と言った。

 二人はそのまま寝床に向かった。

「ちょっと行ってくる」

と言い残し、トモはメディアカードと携帯を持って外に出た。

 自販機でホットコーヒーを買い、野外ベンチに座った。

 蛍のゆっくりした点滅に囲まれながら、トモはあずさの論文「日本語の歴史的変遷(『状報』を例に考える)」を二時間ほどかけて読んだ。読み終わる頃には、既に一時を過ぎていた。

 部屋に戻り布団に入っても、しばらくは眠れなかった。

 しかし、頭を過ぎる様々な思いは、いつしか夢に変わっていた。


 お母さん……。綾子……。そして、夢の中の水槽に森川ゆみちの全身が浮かび上がった。

 水面に放射状に広がった長い髪。体を起こした時に浮き出たクラヴィクラ(鎖骨)。浮力と重力によって変幻自在に形を変えた円やかな乳房。曲面を踊り転がっていく丸い水滴。半開きの唇の鋭い輪郭。そして――首の赤いあざ……。

 あの時は、五感をすべて記憶の奥底に封じ込めてしまったけど、彼女は、眩しいほどに魅惑的で、そして……その妖しげな美しさに、僕の心は……鋭くときめいてしまっていたんだ!


   ◆


「で、いつになったんだ?」

「決行は二二三日、つまり八月十日に決まった。この日はセキュリティーホールが突ける。所詮今回は単なるデモンストレーションだがな。奴らに一泡吹かせてやるさ」

「三日後……いや、日付が変わっているから、明後日か。当日は俺も見に行くよ」

「おいおい、お前は我々の希望の星だ。万一捕まると困る。止めておけ」

「いや、この目で絶対に見る。奴らの築いた城壁が一瞬でも破れる――いや、崩れる瞬間、それを見届けないと、俺は何も始められない」

「困った奴だな。分かった、気をつけろよ。あの地域は、全てが覗かれているのだから……」

「ああ……」

 少年は通信を終え、机の上のホログラム写真の女性を見つめ呟いた。

「八月十日……ここから俺達の戦いが始まる」

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