神々の戯れ

閑話休題

　恐竜が絶滅した後、地球上では人類が繁栄した。非常に短い期間だったので、ここでは、その歴史を簡単に触れるにとどめる。

　なお、この回は話の本筋とはあまり関係ないので、読み飛ばしていただいても結構である。

　人類は分類上、哺乳類のサル目（霊長類）に属し、ホモ・サピエンス種である。

　人類は元々、アフリカに住んでいた。それがやがて、地球上のほとんどの地域に生息するまでになった。

　人類の繁栄は、道具の使用、火の利用、言語の使用によるところが大きいといわれており、特に石器の使用が重要視されることが多い。やがて農耕が開始され、後の文明へと繋がっていく。このうち、メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明が有名である。

　古代ギリシア文明では、ポリス（都市国家）が成立し、ヘレニズム文化が花開いた。ソクラテスは、「唯一の善は知識であり、唯一の悪は無知である」という名言を残した。

　ローマ帝国が帝政を開始し、後には地中海地域全域を支配するまでになった。また、コロッセオという円形闘技場が建設された。ユリウス・カエサルは、「いかなる悪しき先例も、最初は正当なる措置として始まっている」という名言を残した。

　インドでは、カーストという身分制度が生まれた。釈迦（ゴータマ・シッダッタ）が仏教を開き、「善をなすことを急ぎなさい。善をなすのにチンタラしていれば、心は悪を楽しむようになる」という名言を残した。

　中国では政治制度が封建制から郡県制へと移行した。孔子が儒教を開き、「悪に報いるには正義をもってし、善に報いるには善をもってせよ」という名言を残した。

　ローマ帝国は中東にまで勢力を拡大した。イエス・キリストはキリスト教を開き、「あなたの手に善をなす力があるならば、これをなすべき人になすことを差し控えてはならない」という名言を残した。ムハンマドはイスラム教を開き、「人間の真の富は、この世でなされる善行である」という名言を残した。

　日本では、律令制を基本とする中央集権的な政治制度が成立した。また、法隆寺が建設され、古事記が編纂された。聖徳太子は、「悪を懲らし善を勧むるは、古の典なり。ここをもって人の善を匿すことなく、悪を見ては必ず匡せ」という名言を残した。

　中国では唐が建国され、約３００年にわたって統治した。この時期の前後にわたって万里の長城が建設された。李白は、「君に勧む杯を拒むなかれ」という名言を残した。

　ヨーロッパから中東への第１回から第９回までの十字軍をはじめ、周辺各地へ十字軍の遠征があった。ダンテは、「地獄への道は、善意で舗装されている」という名言を残した。

　東南アジアではクメール王朝が繁栄し、アンコールワットが建設された。

　日本では鎌倉幕府が成立し、武家政治が始まった。親鸞は、「善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」という名言を残した。

　地中海地域では、オスマン帝国が東ローマ帝国を滅ぼした。

　南米ペルーではインカ帝国が繁栄し、「空中都市」マチュ・ピチュが建設された。

　インドではムガル帝国が繁栄し、タージ・マハルが建設された。

　イングランドでは清教徒革命と名誉革命が起きて、議会政治が確立した。ロックは、「善といい、悪といい、我々に快楽と苦痛とを惹き起こすところのものにほかならない」という名言を残した。

　フランスでは、ブルボン王朝の圧政に反発した民衆の反乱からフランス革命が起こった。ルソーは、「いかなるものも、自然という造物主の手から出るときは善である。人間の手に渡って悪となる」という名言を残した。

　ロシアではロシア帝国が成立し、啓蒙専制君主制となった。トルストイは、「善をなすには努力が必要である。しかし、悪を抑制するには、さらに一層の努力が必要である」という名言を残した。

　イギリスでは、産業革命により経済が発展し、イギリス帝国の絶頂期を迎えた。バーナード・ショーは、「善行とは、悪行を慎むのではなくて、悪行を望まないことである」という名言を残した。

　イギリスの勢力が弱まると、アメリカ合衆国が台頭した。ニューヨークにはエンパイア・ステート・ビルディングが建設された。キング牧師は、「悪を仕方ないと受け入れる人は、悪の一部となる。悪に抵抗しない人は、実は悪に協力しているのだ」という名言を残した。

　以降は、省略。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく　かも