第二話『奴が僕を7人目にする時』
『巨大な館』
僕は先ほど教えてもらった巨大な館の中に入った…中は薄暗かったが特に変な点はなかった。
そして入ってすぐに目に付くのはエレベーターだった。
もちろん僕はその白いエレベーターに乗り地下へと向かう。
「…地下5階へ行くか…」
適当に僕は地下5階のボタンを押ししばらく立ち止まって上を見上げていた。
ここから先はトラップなんかない、スモーク爆弾とフラッシュ爆弾、そして小型ナイフに頼るしかない。
銃もあるにはあるが…持って行くだけ無駄だ、それに警察かなんかに見つかればおしまい。
それに僕は銃器よりも格闘術や刃物を扱うのがうまい…だからナイフ1本で多分数時間は保てる。
ピン…。
地下5階ににつくと共に音がなってドアが開いた…。
『巨大な館 地下5階』
「なに?この部屋…」
そこは本当に真っ白な部屋でテレビが1台、エレベーターを降りた俺の前に置かれていた。
誰もいなく、何も置かれていなく、不思議な部屋だったが、一台のテレビだけ、電源のついたまま置かれていた。
「こんばんわ…くろん君…」
「んっ…?」
黒い画面のままのテレビから声が聞こえてきた…誰かわからないが僕のことを知っていた。
「テレビじゃないよ?後ろだよ、後ろ。」
「くそっ…何なの?その登場の仕方。」
テレビを向いていた僕の後にいつの間にか白いソファが置かれていてその上には真っ黒な髪、真っ白な肌、真っ白な服、真っ白なズボンをきた1人の男が寝っ転がっていてこちらを見ていた。
金色の目で。
普通の蛇なら人間と変わらない目をしているが、この人だけは蛇と変わらない髪色と、肌色をしているが…目の色が違う。
八重歯は普通の蛇たちよりも尖っていて長い。
「僕は白瀬 白夜…蛇を生み出した6体のうち1人だよ。」
「…会いたかったよ…ボスさん」
僕達はそれぞれの目を見合ってにらみ合っていた…白瀬 白夜…本来の蛇は名を名乗らないが…コイツは余裕な顔をして名を名乗った…。
僕を殺す気があるのかないのかと言われれば全くなさそうだった…しかし奴の口は笑っていても目が本気だった。
もちろん僕も何故か笑ってしまっていて目は白瀬を殺す目になっていた。
「蛇たちの弱点教えてよ、戦いたいでしょう?僕と。」
「ビンゴ!いいよぉ!教えてあげる…蛇たちの弱点は…多分だけど…人間の血。」
「ダウト…かな?」
「ううん、嘘じゃない、実際僕達蛇は人間の血なんか体に毒だよ。まぁ…僕人間に攻撃されたことないから分からないけど。」
この蛇の言っいることが本当ならば、人の血で武器を作ればいい…そういう事だ。
鉄に人間の血を混ぜて武器を作れば簡単に蛇撃退用武器ができそうなんだが…白瀬の目は僕を睨みつけていた。
何か見破られた感がしたけど、今はそんなのどおでもいい…今はこの場をどう乗り越えるかが重要。
そして白瀬は何を望んでいるのか…。
「あのさぁ…僕と戦わない?闇と光という存在で。」
白瀬は悲しそうに、と言うよりかはつまらなさそうに俺にそう要求してきた。
もちろん僕は蛇とこれから戦う気でいたけど…闇と光のどちらかになって戦うつもりはない、この世界に闇と光があるなら是非とも光に勝って欲しいから。
もうこの世界に日の光以外の光は存在しないんだよ、それも、あんた等蛇がこの世から消した物の一つなんだけどね。
僕は決して 蛇を許しはしない。
「君が闇で、僕が光。月と陽…」
「何が言いたいの?」
「つまり…」
「ヤバッ…!!!」
ガブッ……。
僕は一瞬で近づいてきた白瀬 白夜に首元を噛まれた…仕方がなかった。見えない速さで近づいてくる上、気づいたら腕はつかまれ、足は踏まれて身動きが取れなかったから。
まさかこんな形で人間を卒業することになるなんて…思ってもいなかった…僕が蛇になるだなんて。
「…何するの?…戦いたいんじゃ…」
「これで君もボス蛇…いや『レジェンド』の一人だよ…」
「…ボス蛇の…1人…つまり7人目って事?」
「うん…。」
7人目の…ボス蛇…いや、7人目の『レジェンド』にぼ、僕はなったの?
続く
闇裏世界 ☬K⃟Z⃟K⃟☬ @_KZK_
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。闇裏世界の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます