Check05 描写力

■設問■


 小説における『描写力』とはなんでしょう?


 文章で物事を描写する能力です。

 ……いえ、読んでくださってる方を馬鹿にしているわけではなく、実際そうですから。


 小説・文学作品を芸術とするならば、あらゆる芸術の中で、映像作品に次いで特殊です。

 音楽は、音を音でしか表現できません。たとえばオルゴールでよく使われる『エリーゼのために』。聞いてがどういう人物像か、ベートーベンがどういう心境で作曲したか、イメージできますか?

 写真や絵画は、あるシーンを写し取ることしかできません。『モナ・リザ』がなぜそう呼ばれているか、バックストーリーを知らなければ、絵から読み取ることはできません。

 ですが文字は、音も絵も表現してしまえます。テンポの速さ、音の数と高さ、明暗や色使い、絵のモチーフなど。実際に聞いた・見た人が、その説明に納得できるかは別問題ですが、『自分はこう感じた』と伝えることはできるのです。

 端的に言えば、これができる能力が、描写力です。

 ちなみに映像は、音も絵も文字も複数使えるオールマイティさがあるので、別格です。


 ある程度小説を書きなれた頃、これが気になる・つまづく人が多いです。


 ○ ○ ○ ○ ○


 以下の質問にYES・NOでお答えください。



《問01》

 あなたの書いた作品は、描写力があると思う。(他者評価ではなく、自己判断で)


《問02》

 セリフのみしか書かれていない小説でも問題ないと思う。


《問03》

 セリフでキャラクターの感情を表せると思う。


《問04》

 あなたの書いた作品は、会話率が低いと思う。(自己判断で構いません)


《問05》

 『情景描写』とはどういった文章か、説明できる。(自己判断で構いません)


《問06》

 あなたの書いた作品は、地の文が心理描写と説明文がはっきり分かれていると思う。(自己判断で構いません)


《問07》

 あなたの書いた文章は、一人称形式文章と三人称形式文章が混じっている。あるいはひとつの視点に固定されていない一人称形式文章である。


《問08》

 あなたの書いた作品には、味の描写をしていない。


《問09》

 あなたの書いた作品には、匂いの描写をしていない。


《問10》

 あなたの書いた作品は、『まるで』『~のような』という書き方が多いと思う。(自己判断で構いません)

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