鉄人形物語
ホプキンス
第1話
西暦四千年、人間社会は、機械人と呼ばれる機械人形達によって侵攻を受けた。
初めは、抵抗していたが次第に反抗する者、従順になる者に別れ人間同士でも敵対するようになっていき世界は分解していくことになっていくようになっといた。
その荒廃した、世界に生きる少年がいた。
少年は、機械人に抵抗する区域に育ち、いずれ、人間が普通に生きていける日々を取り戻す為、区域の大人達から機械人との戦い方を学んでいた。
しかし少年には周りと違う所があった。
それは・・育ての親が機械人であったことである。
当然、少年には風当たりが強かったが、当の本人は、そんなこと知ったことではないと言った感じで、まるで気にしてなかった。
そして自宅ではこんなやり取りをしていた。
「オオバ・タカヒロ、当日二月一日もって十歳になりました!ロビンソン、誕生日ケーキは?」
このオオバ・タカヒロと名乗る黒髪の精悍な面構えの少年は、ロビンソンという機械人にケーキの催促をしていた。
「ない」
それを一言で返すロビンソン。
「・・・・・・なんていうか・・・・分かってたけどさ・・はぁ・・甘い物を食べたいなぁ」
オオバは項垂れて床へ座りこむとロビンソンはオオバにスプーンを差し出す。
スプーンには砂糖が盛られていた。
「甘い物」と言うロビンソン。
オオバはそれを口に含む、甘い、甘いが・・それ以上は考えるのを止めた。
このようなやり取りを機械人と戦うはずの、少年・・オオバは何故しているのか?
そしてロビンソンと呼ばれる機械人と生活を共にしているか・・・・それは今から語ろう。
ロビンソンは身長百八十ぐらいの機械人で、この区域に「この子を頼む」っと当時、赤ん坊だったオオバを腕に抱いて現れたのだ。
その姿は半壊さながらで布で巻かれ安眠していたオオバを抱く腕は機械ながら弱々しく感じられる。
しかし、いくら人の赤子を抱いてようが、人間たちから警戒されていた。
もしかしたら赤子の姿を模した機械人で・・この区域への尖兵かも知れない、危機感を募らせた人間達は武器を手に取り彼を破壊しようとした。
そこへ機械人が来たという騒ぎを聞きつけ、恰幅のいいの初老の白人で区域の区長が自体の収集に駆け付ける。
すると区長はロビンソンを見るや否や周りに武器を下ろすよう指示する。
その指示に多かれ少なかれ反感もあったが、それに対し区長の剣幕は凄まじく周囲を黙らせていった。
「赤子の保護と彼の修理を!」区長の指示でオオバは保護され、ロビンソンは、ここの技術者の手で修理され、無事復活するが、人類の敵である機械人を治したことで、区長への不信感が募っていき彼が、機械人の手先ではないかと言う噂が広まっていく。
区長が何故ロビンソンを助けたのか・・・・区長ワシル・クリチコは過去にロビンソンに助けられ、その時の恩に報いる為であった。
鉄人形物語 ホプキンス @marukes
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