第3話 荒れ地

荒れ地は石ころだらけだった。私は川原に向かって歩いている。中学生の女の子三人がいたので声をかけ、ジャージのズボンとパンティを脱いでくれないかきいた。了解してくれた。私は女の子の一人の家に行くことにした。女の子の家の居間には家族がたくさんいた。家父長の老人が、お前は誰だときいた。他人が意味もなくよその家に上がることはないのだし、私は咄嗟に、電気ポットの修理をしてまわっていまして、と言った。老人は耳が遠く、何度かくりかえしてやっと伝わった。うちのも壊れた電気ポットがあるから、みてくれないか、といわれる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る