第4話 スキー帽

スキー帽をかぶった少年が一人で遊んでいると女の人が二人近よってきた。宿題を教えてやるという。いやな予感がして少年は逃げようとしたが女の人に捕えられた。女の人たちは、少年をつかまえて、かわいそうな子、わたしたちが何とかしてあげなければいけないわ、と言っている。女の人たちは少年を袋に入れてしばらく行くと小さな小屋に入った。トタン屋根の小屋でえんとつがある。時刻は夕ぐれであった。星がまたたきはじめるころ。女の人たちはくちばしを長く長くのばしはじめる。正体見たりだ。女の人はあやしい歌をうたいはじめ、もう一人は少年ののどの中にくちばしをさし入れた。女の人のくちばしは少年ののどの奥をさしつらぬく。少年をつかさどる意志のありかを破壊するつもりか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る