第38話 ディスカリバー

 ユーラシア大陸の両端には、それぞれ、島国がある。西方の島国ブリテンと、東方の島国日本である。

 西方の島国ブリテンをかつて支配していたのは、巨人だった。それを倒して正統なる王国を築く者は、岩に刺さった聖剣エクスカリバーを抜くことができるものだけだとされた。聖剣エクスカリバーを抜いたのは、アーサーという男であり、彼はブリテンの王となり、巨人と戦いそれを倒した。

 東方の島国日本をかつて支配していたのは、太陽神の子孫だった。それを倒してこの世に混沌をもたらす魔王は、岩に刺さった魔剣ディスカリバーを抜くことができるものだけだといわれた。魔剣ディスカリバーを抜いたのは、影斗らという男であり、彼は魔王となり、日本の偽りの王となった。

 偽りの王影斗らは、魔剣ディスカリバーをもち、七人の魔導士を率いた。

 一人目は、ただの点を刻印された次元の魔導士。ただの点は、一芒星である。

 二人目は、『一』の漢字を刻印された始まりの魔導士。一という漢字は、頂点を結ぶと二芒星である。

 三人目は、『人』の漢字を刻印された催眠術の魔導士。人という漢字は、頂点を結ぶと三芒星である。

 四人目は、『囲』という漢字を刻印された束縛の魔導士。囲という漢字は、頂点を結ぶと四芒星である。

 五人目は、『火』という漢字を刻印された火炎の魔導士。火という漢字は、頂点を結ぶと五芒星である。

 六人目は、『水』という漢字を刻印された水煙の魔導士。水という漢字は、頂点を結ぶと六芒星である。

 七人目は、『光』という漢字を刻印された光の魔導士。光という漢字は、頂点を結ぶと七芒星である。

 七人の魔導士を率いた魔王影斗らは、ユーラシア大陸を挟んで、ブリテンの王アーサーと対決する。魔剣ディスカリバーと聖剣エクスカリバーの戦いである。

 二つは、聖と魔を背負い、世界を操るという。二つは、聖と魔を背負い、昼と夜を支配するだろう。

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