第7話

 女勇者のおっぱいはでっかい。いや、淫惑な気持ちはないと書いたが、一度見た美乳を思い出してしまうことはたびたびある。

 また人狼を十匹くらい倒した日のことだった。大きな触手の塊のような怪物に出会った。

 おれたち三人は触手の塊と戦い始めたわけだが、こいつがまた強い。触手を鋭く動かし、剣を弾く。一匹でおれたち三人を軽く相手にしていた。

 女勇者が触手を弾いて、本体に近づいていった。おれも必死に触手を弾いて、本体に近づこうとした。しかし、触手の怪物はぱくりと体を開くと女勇者を丸呑みした。

「きゃあああ」

 女勇者の悲鳴が聞こえた。おれは焦った。女勇者が食べられてしまうかもしれない。おれは必死になって剣を振るった。だが、触手の怪物に勝てない。

 おれと女魔法使いでがんばって触手の怪物と戦ったが、そのまま、勝負のつかないまま数時間が経った。触手の塊の中で女勇者がどうなっているのかわからない。早く助けなければ。

 触手を一本斬り、二本斬り、するとまた新しく触手が生えてくる。きりがない。強い。

 おれは女勇者の戦士だ。女勇者がいなくなったら、ただ、野たれ死ぬだけだろう。女勇者を助けなければ。

 躍動する触手の塊。おれはがんばって触手を斬りつづけ、数時間後にようやく女勇者を触手の中から助け出すことができた。

 女勇者は生きていた。だが、服が破れているようだ。

 触手の塊から出てきた女勇者は放心していた。

 おれは触手の塊にとどめを刺すと、女勇者を介抱した。女勇者は気絶しているわけではなく、

「ただ、ちょっとショックだっただけだよ」

 といっていた。

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