第2次【ダンジョンと孤独な戦神】2節【風スイレンの塔と風樹の街】

世界標準日時ゲーム時間【聖歴2903年いにしえの月雫の日】。

カインは、相変わらずアルヴィドの街周辺でモンスター狩りを行っている。そのおかげでレベルは10まで上がった。

「エルフクエストは第2の【ウォーターステーション】から第9【アンデッドステーション】までか。じゃあ、この島はさっさと攻略しといた方がいいか」

このエレメンタリィ・オンラインが通常のゲームであったなら、この第1の島【ファイヤステーション】の推奨てきせいレベルは7~8程度。ただし、今はデスゲーム状態だ。それも考慮すると、安全マージンも入れて10あたりになる。

「もうすこし上げておくか。武器はこれら5つでいいとして…」

武器は5つまで装備設定ができ、必要に応じて持ち変える。

今のカインの装備武器は、魔皇剣【ダーククォーツ】、魔杖【スタースフィア】、魔皇剣【アンリミテッドクロウ】、霊杖【ファイア・ルフィア】、魔聖剣【クリスタルレイド】であり、どれも古代級エンシェントランク神話級ミソロジーランクであり、性能は折り紙付きだ。

「消耗品の道具アイテム買っておくべきだろうな…それにもルージュが要るし、やっぱりモンスター狩りしなきゃいけないな」

最初の方の島の街、そこの店で売っている回復薬ポーション魔力薬エーテルは、ランク10~8。あまり性能としてはよくない方だ。

「自分で作った方が性能いいの作れるし、早いんじゃないのか?」

生産系スキルの中に、【調合】というものがあり、材料さえそろえば、この最初の島でも第一級回復薬ポーション・ワン第一級魔力薬エーテル・ワンを作れる可能性はある。ただし高いスキル熟練度が前提条件だ。

スキル熟練度が足りないと、失敗する確率が極端に跳ね上がってしまう。

「今スキル熟練度は六百だが…千達成コンプリートには途方もない時間がかかるな。第四級のものまでか。作れるのは」

元々、第一級の薬調合に必要な材料の1つである風スイレンは、降霊の森に出現する風樹の街にしか売っていないらしい。

「まあ…第四級回復薬ポーション・フォーありったけ作って持っていくか」

モンスター狩りついでに収集した【珠玉花】、【泉の水】etr…【鑑定】と【慧眼】スキルを併用して取ったそれらは、それぞれ50ずつアイテムボックスの中にしまってある。ちなみに第一級回復薬ポーション・ワン第一級魔力薬エーテル・ワンにいくつかの貴重レア素材を掛け合わせると、万能治癒薬エリクサーになる。これは【調合】スキルが熟練度1000でないと、制作は不可能。

「とりあえず第1の島のボスはソロでいけるタイプだったのは助かった」

ダンジョンボス・イベントボスには、部隊レイド型と、単独ソロ型の2種類がある。例えば部隊型レイドがたの場合、体が異常に大きかったり、一度に複数の場所を攻撃しないとダメージが与えられない、など。一人だけでは絶対倒せないようになっている。

「じゃあ、あと数日したら行くか。降霊の森!」





次回→3節【第1の決戦=イグニスドラゴン】          END







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