非日常という名の視点
『日常』というものがあります。
それは普段過ごしている当たり前の世界のことです。
『(ある程度)安定している』という言い方が一番相応しいかもしれません。
『安定している』からこそいろんなことができるわけです。
ですが、それはとても脆い世界です。
些細なことで『日常』は崩れ去り、『非日常』へと変わります。
今まで『当然』だったことは失われ、『当たり前』だと思っていたことは特別なことで、この世界はちょっとした事件で容易く『変貌』していきます。
それは『社会レベル』ではなく『個人レベル』でも同じです。
皆様方は今回の『非日常』を経験して色んなことに『気付いた』はずです。
今まで見えなかった『モノ』が見えていることでしょう。
今まで問題にすらならなかったことに悩んでいるかもしれません。
それが『非日常という名の視点』です。『非日常』という日々を経験したことによって皆様方の中に新しい『視点』が生まれたわけです。
戦争という『非日常』を経験していない人間と経験した人間が持つ視点が違うように、一つの『非日常』を経験することによって、人の持つ『視点』は一気に変化します。(もちろんしない人もいます)
世界が今まではとは違う『見え方』をするでしょう。
皆様方の中に普段とは違う『考え方』が生まれたはずです。
才能ある作家さんの場合は『非日常』を経験してなくとも、このような『視点』を持っています。同じ世界を見ていても、彼らの見ている世界は我々とは違うのです。
だからこそ彼らは『物語』という『非日常』を書くことができるわけです。
彼らには頭の中にはその『非日常』が見えているのです。
逆に『日常』を書くことが上手い作家さんもいますが、彼らの場合は『日常』というものを見るのが上手いわけです。『よつばと!』とか。
物語を書くためにはこの『視点』というのが重要です。
あるいは『非日常』ですかね。
例えば『戦争』という『非日常』を描けばそれだけで一つの物語になります。もっとも自分の中に『戦争』という『視点』がなければ上手い作品を書くことは難しいです。
『視点』というのは『理解』でもあります。例えば戦争で『文学作品』を描きたいなら戦争というモノの『本質』を理解しなくてはなりません。
逆に『(ラノベ的な)戦記もの』ならば『戦法』や『戦術』に対しての理解が必要になるでしょう。一つの作品を描くためには様々な『視点』が必要になります。
まあ、簡単なところで言えば『主人公サイド』と『敵サイド』ではそれぞれ違う視点が必要になります。お互いに見えている世界が違うわけですから、それぞれが違う『日常』と『非日常』を持っているはずです。
作家さんを目指すならばなるべく『広い視野(多くの視点)』を手に入れましょう。それだけ書ける題材が増えていきますので、『アイディア』を得るためにも重要なことになります。
ただ多くの『視点』を手に入れたばかりに迷走する作家さんも珍しくはありません。全ての『視点』を描こうとすると大体作品が『パンク』しますので、その辺りはきちんと『取捨選択』する必要があります。
まずは手始めに自分が『正しい』と思うことから疑問に思って見ましょう。
それが『正しい』かもしれませんし、あるいは『間違っている』かもしれません。
(一つの作品に様々な感想が出るのは見ている側の視点が違うからです)
(ので、色んな感想を読むことによって違う視点を知ることもできます)
どちらにせよ『新しい視点』を得る機会になるでしょう。
流されずに一度立ち止まって考えるということも重要ですよん。
たまには世界を別の方向から見てみると新しい発見があるでしょう。
世界不思議発見(オチ)
<もっとも狭い視野の方が幸せかもしれません>
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