小生小説講座『背景』
説明しよう。
背景とは漫画家がアシスタントに描かせる背後の景色などのことである。
完。
まあ、間違ってはいませんが、ぜんぜん小説講座になってないので上記の文章はカットしましょう(笑)
これで掴みのジョークはおっけーですね。
大した効果も無いのに毎回考えるのが面倒です(爆死)
さて、今回は『背景』です。
でわ、『背景』とは一体何のことでしょうか?
ほれほれ。
ほれほれほれほれ。
こういうときこそ『先読み』の出番ですよ。
この『背景』という言葉に面白い作品を作るためのヒントがあるわけです。
でも、まあ、この時点で理解できた人はおそらく頭がおかしい人なので、分からなくても気にしないようにしましょう。
だって、わざと分からないように『背景』という言葉を使ってるんだもん(笑)
根性悪いですね。でも、頭は自分で使わなくてはなりません。
さてさて、先制攻撃はこの辺にしておいて。
簡単に言えば『背景』とは『後ろにあるもの』です。
何の?
という疑問は当然です。まあ、これに関しては一言で言い表すのは難しいのですが、主に二つに分けて説明しましょう。
一つ目は『物語の背景』です。
ぶっちゃけこっちは簡単で『物語の設定』です。
プロットと言ってもいいでしょう。ただ今回の場合は『物語のストーリーライン』というよりは『物語(世界)の設定を作りこむ』ということです。
アマチュアの書き手が物語を作るとき、その多くが『物語に使用する設定』しか作りません。なぜならば、それで『物語が作れてしまう』からです。
『使用する部分だけ設定を作る』
『使用する必要性が出来てから設定を考える』
『後は曖昧にぼかしたり、読者の想像に任せたりする』
これ自体は『省エネ』であり、必ずしも悪いことではありません。既存の設定を流用することによって『異世界』だろうが『近未来』だろうが容易く『設定』を作ることも可能です。
ですが、もっと上の高みを目指すならば『違うやり方』を覚える必要があります。それは『設定から物語を作る』のではなく『設定の一部が物語になる』というやり方です。一から十を作るのではなく、十を一に集約させるのです。
例えば『異世界の物語』を作るならば『一から歴史を設定してもいい』でしょう。どういう歴史の流れがあり、物語の舞台となる『今』に辿り着いたのかきちんと設定しておくのです。
もちろん『現実の歴史』を流用することによって『省エネ』で『新しい世界』を作ることも可能です。
『中華風世界観』とか『中世ヨーロッパ風世界観』とか大まかな部分は現実の設定を使用し、細かい部分でオリジナルの設定を使用してもいいでしょう。
ここで重要なのはきちんと『辻褄が合っている設定を作る』ということです。
例えば『魔法がある世界』を設定するとして。『魔法があるけど現実の中世ヨーロッパとほぼ同じ世界設定』というのはあまりよろしくありません。
魔法があるなら『文化』も『習慣』も違います。
魔法が使える人間が優遇される世界かもしれません。
更に『魔物』という敵がいるならば軍などの組織も変わります。
『流通』や『輸送』も現実よりも厳しいものになるでしょう。
そういう世界ならば『人間同士の戦争』も起き難い世界かもしれません。
逆に人間同士が『豊かな土地を奪い合っている』世界かもしれません。
本当は一つの物語を書くために決めなければならない設定というのは膨大です。
そこを何とか『省エネ』して世界を作らなくてはならないというのが現実です。
(そのためわざとそういう細かい部分に話を持っていかない作品も多いです)
(読者も細かい部分を気にしない方も多いですしおすし)
ですが、『省エネ』し過ぎると『世界の厚み』が失われてしまいます。
この『世界の厚み』が失われると読んでいても薄っぺらさを感じてしまいます。
(ラノベではその薄さを逆利用することもあります)
(要は別の部分で補えばいいだけの話ではあります)
この『世界の厚み』は物語を作るうえでも『話の種』になることもありますので、『設定できる部分』はなるべくきちんと設定しておいた方がいいでしょう。その設定も絶対ではなく、物語を書きながら臨機応変に変更することも可能です。
参考になるという意味では『TRPG』などは参考になるかもしれません。あれは基本的に『設定(ルールブック)』があって、そこから物語を生み出していくものですから、呪文の内容とか世界観とかある程度きちんと設定してあるわけです。
『奈須きのこ』氏や『川上 稔』氏もこういう『世界設定』を作りこむタイプの作家なので参考になるかもしれません。あ、『芝村裕吏』氏もそういうタイプでちた。
『SF作家』は世界観を作り込む人が多いので参考になるかもん。
まあ、作りこみ過ぎて難解で訳が分からんのも多いですけどね(汗)
ただこういう『世界設定』を楽しめるようになると読書の幅が一気に広がるので良いことですよ。『純正ファンタジー』の世界を旅するだけでも楽しいですん。
まあ、基本的に設定を作り込むことは重要ですが『設定厨』にならないように気をつけましょう。自分の作った設定を延々と語ってる物語はたいていつまらないです。
その自分の作った設定をさらっと見せる上手さが必要なわけです。
物語の中に自然と組み込んだり、なるべく文字数を工夫して説明したり。
WEB小説でありがちですが、一番最初に世界観をざーと説明するのはあまり上手くありません。それを物語の中に組み込んでこそ一人前です。
例えばアニメでも1話目から説明が入る作品は少ないです。
まずは世界観を叩きつけ、2話目以降から説明していく展開が多いです。
そちらの方が受け手の興味を引き易いからです。
受け手が興味を持てば多少長い説明でもきちんと受け取ってくれます。
こういう部分でも『上手さ』に差がつきますので、今度はそういう部分も気をつけて作品を楽しんでみてもいいかもしれません。
アニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』は設定の見せ方はかなり上手かったですが、それでも情報量がかなり多く、視聴者が付いて来れないという事態に陥りました。子供向け作品ではありましたが、大人でも付いていくのが大変というちぐはぐな作品でした。
設定量が増えれば増えるほど、それを物語の中に組み込むことが大変になりますのでご注意ください。分厚いことで有名な『境界線上のホライゾン』はその分厚さに相応しいだけの設定があるわけです。ついでに群像劇なので更に倍(汗)
『シン・ゴジラ』も二時間という上映時間のためにどれだけの設定が作られたことか。受け手の目に映るのはその一部でしかない。一つの作品を仕上げるのには膨大な時間と労力が必要になります。
きっと多くの時間と労力は無駄と消えるでしょう。
読者が苦労して作った設定を面白くないと思うかもしれません。
でも、それを恐れてはいけません。
最後まで足掻かなくては自分の『限界値』も上がりません。ぎりぎり限界の状況だからこそ『出来ること』と『出来ないこと』が理解できるようになります。
まあ、どう考えても世界の全てを『設定』することは不可能です。
中には設定を無視してでも『物語を優先させる』場合もあるでしょう。
(『警察のボード』のように分かり易さのために使用する設定もあります)
あくまでも『設定』というのは『面白さ』に繋げる必要があるということも覚えておきましょう。『設定』が面白いのは『資料集』であり、それは『物語』ではありません。
というわけで思ったより『一つ目』が長くなったので一旦切ります。
おかしいなーこの部分は五行ぐらいでカットする予定だったのに(汗)
『世界設定』の話はくそ難しいから細かくは説明しないつもりだったのですががが。
正直なところ『どこまで』という区切りが難しい。
凄い人はどこまでも作り込みますが、どこまでも作り込んでると作品が完成しないので、それとは別にスケジュールを管理する人が必要になったりするわけです。
そのうえ作りこめば作りこむほど『良い作品』になるとは限らないという恐ろしさ。むしろ『そこに拘らない方が面白いだろ』という作品も多くて困りんぐ。
例えば細かい部分を作りこめば『マニア』は喜びますが、『一般』の方はその面白さが理解できなかったりします。『マニア向けの作品』と呼ばれるような評価があるのはそのせいです。ある程度、知識がある人しか楽しめないということもあります。
『なるべく誰が読んでも楽しめる』というのが理想なので、この辺りのバランスが実に難しい。その丁度真ん中を穿てばいいのですが、相変わらず『言うは容易し』です。
まあ、慣れてくると『どこが面白さに繋がる設定なのか』というのがある程度は理解できると思いますので、そういう部分を重点的に作りこみましょう。
後は作品のジャンルや読者層によっても変わるので臨機応変に。
『気軽な作品』を作りたいならばあまり『設定』に拘らない方がいいでしょう。
WEB小説は『設定』よりも『キャラの勢い』で押し通す作品も多いです。そういう作品は細かい設定はぶっ飛ばしちゃうので、読者もある程度は自分の好きなように想像して読めるわけです。
『状況』とか『世界設定』をあまり説明しない作品も珍しくないですからね。
『一般小説』を読むような読者が怒るのも理解はできます。
でも、同じ『小説』でもまったく違うものであることも理解しましょう。
『小説』って『アニメ』とか『漫画』よりも種類が多岐なのです。
その辺りは今回とはまったく関係ないのでカット。
あぶねー。更に二倍文章を書く嵌めになりそうでした(笑)
では次回『背景 2』でお会いしましょう。
まったく予定外ですががが(大汗)
<誰かこの止まらぬ筆を止めてくれー>
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