読書感想文『リビルドワールド1 下』(ネタバレ)
『上巻』とは違い特に問題になるところはありませんでちた。
加筆も多めだけど、この辺りは一長一短ですね。
『情報量』は明らかに増えましたが、その分『物語のテンポ』が悪くなってます。
良く言えば『WEB版より丁寧になった』と言えるでしょう。
難しいんだよね、この辺りの判断は。
『主人公の物語』と考えるとWEB版の方がいいのですが、そこに『カツヤたちの物語』を掘り下げるなら書籍版の方がいいかもしれません。
ただ掘り下げるならもう少し後の方が良かったかもしれないですね。
『情報量』を多くしたせいで、ちょっと『ごちゃ』とした感じにはなってます。
もっともここで掘り下げたことが後から『伏線』となって効いて来る場合も考えられるので、今の段階での判断は難しいでしょう。(序盤の)役割が被ってた『ユミナ』と『アイリ』にそれぞれ個性が出てきたのは良かったと思います。
まあ、いきなり殴るのはちょっとやり過ぎかなーとも思いますけど(汗)
なんか唐突な感じもしましたし。
全体的に『WEB版』よりも分かり易い作品にはなっているかと。
『シカラベ』の存在感がWEB版より無くなったのだけはマイナスですかね。
やっぱ追加シーンの部分はちょっと『違和感』があるんですよね。
何か一つ余計というか『テンポ』が悪い。
というよりWEB版の方がテンポが良すぎるんだろうね。
これはWEB小説全般に言えることですけど。
『書籍版』はもう少し丁寧に説明しないといけないので、どうしてもテンポが落ちることが多い。『嘆きの亡霊は引退したい』も書籍版の方が丁寧ですが、テンポはWEB版の方が良い。
『影の実力者になりたくて』はWEB版のテンポを損なわずに追加要素を加えているのですが、あれは多少シーンを追加したぐらいでは変化が無いように作られているので別のお話になります。
『戦闘シーン』の追加は良かったんじゃないかなーと思います。
この時点ではまだ地味な方なので、盛り上げるために盛ったのでしょう。
書籍化という体勢を整えるために凄く努力しているのは分かります。
でも、『その努力がどうなるか』というのはもう少し先の話でしょうねー。
今回の変化が『リビルドワールド』という作品にどういう影響を与えるのかまだ未知数ですので。たぶん根本的には変えてこないと思いますが、さてさてどうなるんでしょう。
『書き下ろしの短編』は素晴らしかったです。
書籍化のためにわざと設定を残してたんじゃないかと疑うぐらいです(笑)
ファンの方はこれを読めるだけで買う価値があると思います。
また一つ世界観が広がったよねー。
イラストに関しては『シカラベ』はもっとおっさんかと思ってました。
『エリオ』はもう少し真面目っぽい感じを想像してました。悪ガキだな(笑)
後は大体想像通りかな。
もちろん『誤差』はありますけど、許容範囲です。
あとはきちんと『強化服』が視覚化されたのが大きい。こういうのはどうしても『誤差』がありますから、実際にイラストになると助かります。
『アキラ』のやつだけじゃなくて、他のハンターのもきちんとイラストになってるから良いよね。なるほどなるほどこんな感じか。
この調子なら次も購入すると思われ。本編で描かれていない部分も多いので、そういうのが短編になると嬉しいけどどうだろうなー。
むしろ『書き下ろしの短編集』とか読みたいですね。
売れたらやる可能性はありますが、まだ先の話でしょう。
『シカラベ』の話とかも面白そうだよね。
『カツヤ』サイドの話を掘り下げてもいいし。
『アキラ』のスラム時代の話を掘り下げるのも面白いかも。
本編の行動に説得力が増すかもしれません。
できることがいろいろあるな。
それだけ魅力的な作品なのですよん。
ただやはり立ち上がりが遅いのだけは心配です。一度加速してしまえばどんどん面白くなっていくのですが、そこまで持つかが分からない。『2巻』は盛り上がる戦闘シーンも多いので、上手く宣伝すれば火が付きそうな感じはあります。
まあ、そういう心配は出版社にでもさせておきましょう。
面白かったです。終わる。
<次は漫画のお話>
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