FGO『神秘の国のONILAND』 感想(ネタバレ)
怪物、化物。
異形、異端。
人とは異なる別のナニカ。
欲望の象徴。
願望の暴走。
そうあるべきと誰かに望まれた敵役。
もしも奇跡があるならば、それらの存在も救われたかもしれない。
だが、多くの結末は彼ら/彼女らの死によってのみ訪れる。
なぜならそれは『ひとでなし』
理解し合えない生命体。
分かり合えない異種族。
別の存在。
例え人の形をしていても、それはまったく異なる命。
人には人の。
鬼には鬼の。
それぞれの在り方が定まっている。
だが、その中にすら常に異端は存在する。
あるいはエラー。生命体としての誤作動。
言葉にするなら『鬼の目にも涙』
もっともそれが救いか呪いかというのはまた別のお話。
道端の石ころに躓くように、生命の在り方は不完全なのである。
――――――
というわけで、『イリヤ』ファンのためのイベントでした。
終わり(笑)
ま、そこで終わってもいいのですが、メインテーマは『鬼』というか『人とは異なる生命体』という感じでしょうかね。どちらかというと『月姫』よりのお話です。
今回、焦点が当てられた登場人物というのはちょっとした共通点がありまして、簡単に言ってしまえば『人間ではない(無くなった)』ということです。
その筆頭が『酒呑童子』
彼女は完璧に近い『鬼』という生き物として描かれています。
ゆえに彼女は『護法』になれるわけです。
人ではなく、鬼の価値観を守るものとして。
鬼が人を喜ばすためだけに行動してはいけない。
それは『鬼』では無いからです。
基本的に異種族の間にあるモノは『断絶』です。
怪物を理解してはいけない。
怪物を理解できる者もまた怪物になってしまうから。
だから、一番楽なのは『排除』すること。
神を忘れ、竜を殺し、鬼を狩る。
そうして訪れたのが人の世界。
英霊が人理を守る世界(Fate世界群)
ただ物事はそう単純では無いというのが世界の厄介なところで。
『人』と『怪物』というのは紙一重の存在でもあるわけです。
人が怪物になる。
怪物が人になる。
あるいは両者が偶然言葉を交わす。
それを悲劇と呼ぶか、喜劇と笑うか。
それとも奇跡と呼ぶか。
まあ、それはケースバイケースということで。
今回のイベントはあまり評判が良くないみたいですが、軽めに描いてもその根本にあるのは『型月』の世界観です。これらの伏線が今後どうなるか、という感じでしょうか。
『鬼関連』の伏線はけっこうあるから、そのうちガッツリとやりそうなんですよねー。『鬼』の本来の目的なんかもちょっとだけ語られてますし。
でわ、『レッド・デッド・オンライン』が始まる前にやることが多いのでこの辺で。積んでる本とかゲームが多いんじゃー!
<完>
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