FGO『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』 感想(ネタバレ)
神によって管理された仮初の楽園。
無知なる子供だけが幸福を得る理想郷。
それは完成された一つの世界だったのかもしれない。
それは小さな幸福で人間が生きていける世界だったのかもしれない。
だが、『可能性が潰えた世界』を許すほど人間の世界は優しくはない。
ただ『楽園であるだけの世界』に未来は残されていない。
人類の未来は果てしなく過酷だ。
神の言葉に従うだけの人間に未来は用意されていない。
滅びに抗うことすら知らない無垢な魂は眠りの中に消えていく。
出会いが齎した僅かな兆しすら呑み込んで。
『未来が無い世界』を巡る旅。
その果てに何が待っているのか。
人類の『未知なる未来』を賭けた戦いはまだ終わらない。
―――――
そんな感じで『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』でした。
戦うことすら知らずに消えていく『無知で無垢な魂の物語』でもあります。
『永久凍土帝国 アナスタシア』よりも地味な感じの物語でしたが、今後の伏線になるような展開が多く、『二話目』って感じのお話でした。
今回の主役は『マシュ』と『オフェリア』です。
そのため『マスター』はあまり目立ちませんでした。
ってか最後の方まで『オフェリア』は『マスター』の存在はほとんど気にしてなかったという悲しみ。まあ、魔術師としては平凡過ぎるので眼中に無いのも仕方がないですけど(汗)
ちなみに『オフェリア・ファムルソローネ』は『マシュ・キリエライト』の別の可能性です。二人とも人の中にある『尊いもの』に触れ、そのために戦いに身を投じることになります。
ただそこには大きな違いがありました。
『マシュ』を救ったのは『共に歩んでくれる凡人』
『オフェリア』を救ったのは『先へ先へと進んでいく超人』
その違いが二人の結末の違いでもあります。ただ『オフェリア』自身は最後まで彼のために戦ったことを悔いてはいませんでした。
『その想いがどうなるのか』というのはまだまだ先のお話。
『カドック』の件もありますし、第二部は一筋縄ではいかなそうです。
他には『シグルド』と『ブリュンヒルデ』の再会も良かったですね。
こういうイレギュラーな展開は『FGO』だからこそだと思います。
まあ、『シグルド』もわりと頭のおかしいあれなので、『殺し愛』になってもそれほど問題はなさそうですけど(汗)
『ナポレオン』は爽快感がありました。第二部は暗い展開が多いですから、こういう一直線に突っ走っていく『快男児』は物語を明るくしてくれます。前回の『ベオウルフ』とか『ビリー・ザ・キッド』にも似たような役割があったと思います。
さて、今回のテーマの一つは『神の支配した世界』です。
もし『神代』が終わらず、『神』が人類を導いたままの世界。
それが『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』です。
たぶん神様が支配している世界の中では、比較的人類に優しい方でしょうね。
おそらく『第二部』は『なぜ人類は神と決別しなければならなかったのか』という部分に踏み込んでくると予測。まあ、『神』というか『偉大な存在に統治されている方が幸せなのではないか』という展開かもしれません。
過酷な世界だからこそ『人類を導く王』がいるわけです。
逆に過酷ではない世界に『王』は出現しないわけです。
その代わり人類の『果て』に辿り着くわけですが、これはまた別のお話。
『Fate/EXTRA』シリーズもその『果て』の一つだと推測できます。
でわでわ、今回はこの辺で。
それにしても『シオン』の名前が出てきたのは完全に予想外でしたよ(笑)
<放課後路地裏同盟>
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