FGO『虚月館殺人事件』 感想(+ミステリー話)
初心者向けということもあり、『ミステリー』としては甘い部分もありますが、それでも『FGO』という題材を生かした展開は『見事』と唸る一品でした。
『FGOミステリー』の初手としては、ほぼベストでしょう。
これだからミステリー作家というのは恐ろしいよね(汗)
『極限状態で繰り広げられる愛憎劇』
『提示された手掛かりから論理的に考える』
という『ミステリーの基礎』とも言える要素が十分に詰まっていたと思います。
むしろ『FGO』を利用して、『ミステリー』を広めに来てるなこれ(笑)
『恋愛要素が高め』というのも初心者が好み易い部分でしょう。今回のような本格的な謎解きではなくとも、ミステリーを利用した恋愛作品というのも数多くあるので、興味がある方はそちらの作品を読んでみるのもいいかと。
最初にミステリーとしては甘い部分もあると書きましたが、これもある程度『わざと』なんだと思います。おそらく『プレイヤーが議論する余地を残した』というのが真相かなーと。
ネット上でも議論している人々がいて、『おお、ミステリーっぽいなー』と微笑ましく思いました(笑)
ミステリー作品(謎解き)というのは基本的に『なぜ事件が起きたのか?』や『どのようにしてやったのか?』という部分を考えていけば、犯人に辿り着けるようになっています。あくまでも『基本』ですがね。
ミステリーにおいて主に『謎』として扱われるのは、
『誰がやったのか?』(犯人)
『なぜやったのか?』(動機)
『どうやってやったのか?』(方法)
という三つです。『犯人』という謎を特定するために、『動機』や『方法』を考えるというのが『ミステリーの基礎』になります。視聴者が予め犯人を知っている『コロンボ型』なんてのもありますけどねー。
もちろんミステリー小説だからといって、『読者が謎を解かなくてはならない』というわけではありません。どこが謎なのかを把握だけして、解決編を楽しむという読者も多いです。『騙される』という意味では、そちらの読み方の方が楽しめるかもしれません。
まあ、一生懸命考えてから読む解決編もそれはそれで『違った面白さ』がありますけど。『ああ、やられた!』という感覚は、頭をフル回転させた読者だけが得られるものかもしれませぬ。
うーむ、ミステリーを楽しむための『ミステリー講座』なんてのをしてもいいのですが、それ自体がいろんな作品の『ネタバレ』になるという危険性があるんですよねー(汗)
今回は『ミステリーの楽しみ方は一つではない』ということだけでも知って貰えればいいかなーと思います。物語を楽しんでもいいし、謎解きを楽しんでもいいし、探偵の活躍を楽しんでもいいのですヨ。
いろんな魅力があるから『なんとかミステリー』という様々なジャンルがあるわけです。それが今回は『FGOミステリー』だったというお話。
もし次があるんだったら、今度は本気で読者を騙す内容でもいいかもしれませんね。そのときは参加者全員に石を配るということで(笑)
プレイヤーが『こんなの分かるかー!』と怒り狂う姿も見てみたいものです。
小生だってそんな経験たくさんありますし。『伏線足りてねー』とか(爆笑)
いや、笑いごとではないのですが(汗)
解決編になってから新事実が発覚する作品もあるんですヨ。
今回のタイトルとして使用された『ノックスの十戒』も、読者の不満を減らすための約束事みたいな部分もありますし。こういうルールの元で作品を書けば読者が納得し易いよという一つの指針ですね。絶対的なルールではないわけです。
これ以上はあちこちのネタバレになるので禁止。ただ最近の作品では事前に『どのルールを使用するか』ということを明記する小説も多いです。
それだけミステリー界では作者と読者が疑心暗鬼になっているわけでもあります。
作者が読者を騙すためにいろいろやりまくったわけですヨ(爆死)
『どんなルールがあるのか』ということだけでもネタバレになります。とあるミステリー小説に、他のミステリー小説のネタバレが書いてあるなんてこともあります。
そういう世界です。
そんな感じで今回の『虚月館殺人事件』でミステリーの面白さに触れた皆様方。
『レッツミステリー』ですよ。
そのうちお薦めできそうな作品でも考えますかな。
様々な種類のミステリーを『FGO』で体験させるというのも面白そうですね。
<ネタバレに続く>
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