ゲーム日誌『閃の軌跡3』 感想(ネタバレ)

 うーん。

 うーん。

 

 面白いけれど、今までで一番微妙かな。

 言ってしまえば『積み上げてきた面白さ』はありますが、この『閃の軌跡3が面白いか』と言われると唸ってしまう作品でした。


 最大の欠点は『積み込みすぎなのに、引っ張りすぎ』という点。

 

『教師と生徒(育成)』

『陰謀(ミステリー)』

『世界上位レベルの敵との戦い(戦闘)』


 というのが近作の柱ですが、これが微妙にかみ合っていない。『1』と『2』を混ぜたような物語ですが、『要素の噛み合わせ』が悪く、『中途半端な作品になってしまった』というのが正直な感想ですかね。


 そのうえ今回は(いつもより)主人公が『駒』でしかないため、プレイヤーも同じように置き去りにされる展開が多いです。


 今回『明かされた秘密』も多いのですが、主人公たちがその『秘密』に辿り着くなのではなく、敵がぺらぺらと設定を喋り始めます。『謎に対する解答の見せ方』としてはあまり上手くないと感じてしまいましたネ。


 途中の展開もワンパターンが多く、『ヴァリマール』の扱いも雑。呼ぶ呼ぶ詐欺です。何というか『巨大ロボット』の扱いに困ってきてるような雰囲気もありました。


『結社』のメンバーもすでに何度も戦っている相手ばかりなので、そろそろ新鮮味が失われています。戦う前から『今回も決着が付かないんでしょ』というのが分かってしまいますし。『結社』の存在自体は小生大好きなんですけどねー(汗)


 今まで積み上げてきた素材があるのに、その調理方法に失敗した作品かなーと、


 でも、今まで積み上げてきたものがあるので、ファンとしては面白い部分もたくさんあります。最終章はいつも通り凄まじい展開ですし。間違いなく『軌跡シリーズ』だと感じました。


『リィン』と『ランディ』の関係性なんてのも面白かったですし、『オーレリア分校長』もかなり良いキャラクターでした。


 ただ単体として評価すると、シリーズの中でも微妙かなーと。

 まあ、その分次の作品が面白くなるとは思いますけど、『節約されたなー』という印象が残ってしまうような作品です。


 個人的な意見ですと、この一作を『教師と生徒(育成)』というテーマに絞って、いつも通りの『前半部分』を描くべきだったかと。けっして悪くはないですが、『表と裏』を同時に進行させたため、新しいキャラクターの掘り下げが弱いです。


 まあ、この辺りも次に持ち越しという形でしょう。


『戦闘システム』はきちんと装備を整えれば『最高難易度でも簡単』という仕様なので、面白かったです。ただ今回は展開が特殊なため、主人公以外のキャラクターを通して使用できないという悪い面もあります。装備の入れ替えが面倒でしたネ。


 結論『内容的には<閃の軌跡2.5>という感じの作品』


 今まで以上に『繋ぎ』を感じる作品でした。

『シリーズ物』としての欠点が表面に出てしまった作品かと。


 面白かったですけど、もっと面白く作れた作品でしたね。

 相変わらず『モブの会話』は素晴らしかったですけど。きちんと追っていくと更に物語が楽しめるという作りになっているんですよねー。


 まあ、一つの場所を描き続けた『クロスベルシリーズ(零と碧)』に比べると愛着は落ちます。『クロスベルシリーズ』はそこが他のゲームと比べてもずば抜けて素晴らしいので、同じものを求めるのは難しいでしょうけど。


 うむ、『終わり良ければ全て良し』なので、次回作の出来次第で『閃の軌跡シリーズ』の最終的な感想が決まるでしょう。早くて一年、長くて三年ぐらいかな。


 てけとーに待ちます。


<イースもプレイしないと>

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