『蜜蜂と遠雷』 後書き(ネタバレ)
思ったより長いですな(他人事)
これで全ての感想を書き終えたわけではないです。
まだありますけど、限界でふよー(泣)
そもそも小生は『クラシック音楽』の知識が無いため、まったく分からない部分もありますがな。曲のタイトルを見ただけでどんな曲だったかなんて思い出せませんよ。聴けば分かるかもしれませんが(汗)
ですが、その状態が逆に良い。
下手に元の音楽に左右されないため、純粋に文学的表現だけ楽しむことができました。他の読者様は音楽を聴きながら読んでいたという方も多いようですが、むしろ本当の音楽は小説を楽しむうえでは邪魔かなーと思います。少なくとも一週目は。
『あなたがほしい』だけはちょっと困りましたけど(笑)
その名前が出るたびに世界観が崩壊しそうになりました(大汗)
この文章を書き終えた後に、幾つか小説に出てきた音楽を聴いてみましたが、タイトルでは分からなくとも実際に聴けば、どこかで聴いたことのある曲もありましたね。今度は曲を聴きながら小説を読むという楽しみも出来そうです。
この作品が『本屋大賞』を受賞したとき、小生は『恩田陸』氏に受賞させなくても良かったんじゃないかなーと思いました。本屋大賞というのは『売りたいけど売れない作品を紹介する賞』だと思っていたからです。『恩田陸』氏ほどの知名度があるならば、除外しても構わないのではないかと考えていました。
ですが、実際に読んで見ると、確かにこの作品を売りたいという気持ちが理解できます。もっと評価されて欲しいと思います。小生の『邪悪な心』ですらそう思うのですから、『清い心を持つ人』からすればなおさらでしょう。
一方ではやはり面白くないという人の気持ちも理解できます。
この作品は全体的に『優しい世界』なので、合わない人には合わないでしょう。綺麗ごとに見えてしまうというのも分かります。主人公も全員『才能がある側』なので、コンクールで挫折していく人々の描写がまったくありませんし。
『風間塵』の設定(チート持ち・俺tueee)にすら拒絶反応を示す読者はいそうですし、演奏シーンの表現方法も『くどい』と感じる読者もいるでしょう。『テレパシー』は小生ですら『ガンダムかよ』とツッコミを入れたぐらいですよ(笑)
こればかりは作品の方向性なので、合わない方には合わないだろうなーと思います。その辺りはいつもどおり『読者の好み』ですので、楽しめなかった方は残念だったねと思うだけです。
今回あまり語られなかった『ジェニファ・チャン』とか、なぜか目立っていた『アレクセイ・ザカーエフ』の物語も読んでみたいかなーと思いますが、『恩田陸』氏はしばらく音楽は書きたくないという話なので、続編はしばらく無いでしょう。
まあ、いろんな作品を書く作家さんなので、もしかすると続編は無いかもしれませんが、出版社側としては短編集でも書いて欲しいというのが現実でしょう。まあ、いちおう『あれ』があるのでそちらに期待しようかな。
小生は『蜜蜂と遠雷』と『シン・ゴジラ』を『軽くて深い物語』という位置づけにしています。表面的にはあっさりと楽しめるのに、中に潜ろうとすると深くて死ぬみたいな作品のことです。
ライトノベルなら『ブギーポップシリーズ(初期)』がこれに近いかな。
『螺旋のエンペロイダー』を読んでいても近い感覚があったような。
これからヒットする作品の一つの方向性なのかなーと思ったところで終わり。
<終わり>
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